公設学童は「一時的な預かり場」、勉強・宿題は難しい

 共働きのニーズに応え、保育園とともに増えつつある学童。保育園ほどではないが、学童でも希望したところに入れないという事態も発生し始め、待機児童問題は保育園だけのものではなくなってきた。公設のものに加え、最近では民営の学童も増えてきている。

 まずは、公設と民営学童の違いを知ろう。公設の学童の特徴は以下の通りだ。

 公設学童は、近所で通いやすく、保育料も安い。自治体にもよるが、月額1万円以下のところがほとんどだ。また、いまは学校と併設されているところも多く、学校からそのまま部屋や建物を移動するだけということもあるのは、安全面でも安心だ。

 しかし、その反面、基本的に「子どもの主体性に任された自由な場」であるので、勉強や習い事は教えてくれない。公設学童は、「預かり保育」という考え方に基づいた、「親が帰って来るまでの一時的な預かり場」であるため、それは仕方ないのかもしれない。

 指導員がいろいろプログラムを組んでくれたり、勉強したい子には教えてくれるかもしれない。しかし、宿題も、絶対やらなければいけないわけではない。そのため、夕方まで預かってもらっていても宿題は終わっておらず、遊び疲れている……ということになりがちだ。

 基本的に預かり時間が、学校終了後、夕方6時前後までという点も、働く親にとっては大きな問題だろう。これは、6時以降は先生の採用が難しいことが一つの要因だ。少し残業すると6時のお迎えは不可能なので、公設の学童が終わってからどうするのかを、真剣に考えなくてはならない。

 台風などの天災により、一斉早帰りの通達が出た場合にも、決められた時間までに必ず迎えに行かなければならない。遠方まで通勤している場合などは、難しい問題の一つだ。