金子達仁 わたしの睡魔と酔いを吹き飛ばし、息子は
「子は親の鏡」ってのは、本当だろうか? うちは「カエルの子はカエル」……と思いきや、父親驚愕の出来事の嵐
女子に対して普通に接することのできる人間が、妬ましくて仕方ないわたしだが
相手が乳児だというなら、己との違いを痛感しつつ、微笑ましく見守ることもできる。だが、ここにきて虎の積極性にはターボがかかってきた。
みなみちゃんのママにまでアタックをかけはじめたのである。
言うまでもないことだが、みなみちゃんには体操教室に通っている虎と同い年のお兄ちゃんがいる。虎にとってもそうであるように、みなみちゃん兄にとっても、まだまだママは特別な存在である。
ところが、夏休み明けの体操教室で、虎は驚くべき行動に出た。休憩時間、みなみちゃん兄を押し退け、みなみちゃんママの膝の上にどっかと腰を下ろしたのである。驚きつつ大笑いをしたのはみなみちゃんママ、驚いて言葉を失ってしまったのはみなみちゃん兄と虎ちゃんパパだった。
家に帰ってヨメに報告すると、事も無げな答えが返って来た。
「あ、虎ね、若くてきれいな女の人が大好きなの。いっつもそうよ」
虎よ、父はお前を鏡にしたかったぞ。
大井川鉄道でジェームス号を見てる虎とわたし
妻のアトコメ
どちらに似たのか似ないのかは知らないが、虎は思いやりのある子に育ってますとも。最近、腰痛が悪化し、腰をかがめたり、何かを拾ったりするのが恐ろしくてたまらない私に対して、「ママ、痛い?」「病院行った?」「“痛いの飛んでけ”してあげる」と、できうる限りの心配りをしてくれる虎。もうそれだけで、十分よ。
そして、次の瞬間に、必ずこうくる。
「ママ、抱っこ」
だからぁ、虎、痛いんだってば。14キロの君を抱っこし続けたのが、この腰痛の主たる原因だってことも、わかってるかなぁ。わかってないよなぁ。でも、甘えて「抱っこ」ってされたり、ぐずって「だっこだっこだっこ!」と連呼されると、弱いのよねぇ。私の腰痛が緩和される日は来るのだろうか。
ところで、だんなさま、さすがに高田道場の話が多すぎませんかね、このコラム……。