妻が実はバリバリ志向だったことを知らなかった

 実は僕自身も、妻のキャリアプランについて「全然分かっていなかった!」とつい半年ほど前に自覚したばかりなのです。

 僕の妻は公務員として働く傍ら、地域で主に女性を対象にしたキャリアプランニングのワークショップを開く活動をしています。その練習に付き合う形で、たまたま妻自身の「10年後のキャリアプラン」を聞く機会があったのですが、僕が思っていたよりもかなりの「バリバリ志向」であったことを知ったのです。

 現在、妻は小さい子ども2人の育児のために時短勤務で働いていて、時短を選択した当初は「育児の時間をできるだけ確保したい」という希望が強く、その気持ちが今でも続いているものと僕は受け止めていました。ところが、数年経った今の気持ちを改めて聞いてみると、「職場で活躍できるように早めにフルタイムに復帰したい」という希望が強くあるとのこと。意外なほどの変化に「へぇ、そんなこと考えていたんだ!」と驚いてしまいました。

 早速妻がフルタイムに復帰できるためのインフラ整備について、夫婦で作戦を練ることに。妻が早く出社できる環境づくりが必要だと分かり、そのためには子ども達に朝食を食べさせる時間帯の繰り上げが、ひいては家族全員の起床時間の繰り上げが必須ということが分かり、生活リズムの見直しが必要であることが明確になりました。

 相手の希望が伝われば、「どうすればそれが実現できるか」という戦略が立てられます。しかし、希望がまったく伝わってこなければ、戦略を立てようもありません。