10歳から芽生えてくる“親を疑う”意識

 「小学校3~4年生ごろになると、親の言うことを100%受け入れるのではなく、『そんなこと言っているけど、本音は違うでしょ?』『世の中ってお母さんやお父さんが言っているのとは少し違うみたい』と“親を疑う”意識が芽生えます。ターニングポイントの目安となるのは10歳。

 7つ、8つ、9つと「つ」で数えられる年齢を脱してティーンエージャーとなったころから、親自身が子どもの変化を受け入れる体制を整えていきましょう」

 親側が子どもの変化を理解する受け皿を用意していなければ、動揺が子どもにも伝わって、無用な距離が生まれてしまうという。

学校のことを話してくれないときは…

 思春期の初期によくある子どもの行動としては、例えば「学校のことをあまり話してくれなくなる」といったことがある。

 そんなときにはむやみに聞き出そうとせずに「見守る」態度を貫く。「口は出さなくても、“関心”は示し続けて。態度は素っ気なかったとしても、子どもは親が自分に関心を持ってくれることを望んでいます。“見守る”というと『何もしなくていいんですか?』と質問されることがありますが、“見放す”と“見守る”は違います。『最近、○○ちゃんは元気?』など子どもの友人関係に対する興味などさりげなく伝えるといいと思います」

 門限を過ぎて遊ぶ日が続いた時には、子どもの行動を問い詰めて終わるのではなく、「心配した」という気持ちをしっかり伝えよう。「~~べき」という説教・説得よりも、「(親として)私はこう感じた」という気持ちや感情のほうが、子どもは受け入れやすくなる。

部屋が散らかるのは一つのサイン

 「きちょうめんな性格だったはずなのに、部屋がぐちゃぐちゃに散らかるようになった」といった生活習慣の変化が表れることも。ただ、これはごく当たり前のこととして「長い目で捉えるほうがいい」と三浦さん。