街の景色からパパがわが子に伝えるべきこととは
モデルルームからマイクロバスに乗り、着いたのはマンションの建設予定地。ここはかつて広大な面積を誇る日活の撮影所だったところで、現在もマンションのすぐ隣にはCM撮影などで使われる撮影所が建っています。
出発前に家族ごとに記念撮影を行い、パパチームとママチームに分かれていよいよ街歩き開始! 小宮教授はパパチームに同行します。パパチームの先頭を切るのはなぎくんとあやねちゃん。ともに5歳と同い年とあって、すっかりうちとけています。
パパチームがまず歩いたのは、今後通学路になるであろうマンションから小学校までのルート。最初に見たのは道幅の広い、住宅が並び立つ通りです。ぱっと見た印象からすでに安全そうに思えますが、小宮教授はそこが「なぜ安全なのか」をひとつずつ解説していきます。
小宮教授がその場所を安全かどうか判断する基準は以下のふたつ。
ふたつのポイントを意識した上でここを見てみると、林立する一軒家やマンションの窓が通りを向いているので、住人からは「見えやすい」。そして、ガードレールできちんと車道と歩道が分けられているために車に連れ込もうとする犯罪者が歩道に「入りにくい」ということになります。
また、右側の歩道でガードレールの途切れ目を見つけると、小宮教授はガードレールがあるところとないところを移動しながら「ここは『入りやすい』? それとも『入りにくい』?」「それじゃあこっちは?」と子ども達に質問します。コミカルな動きをまじえた小宮教授の質問に、「入りにくい!」「入りやすい!」と元気に答えるなぎくんとあやねちゃん。この街歩きのルールをしっかりと理解してきたようです。
見えやすいか、入りにくいかを確認したら、その場所をチェキで撮影します。このあとのマップ作りの際に思い出せるように、またそのマップを見た人が「なぜ安全なのか」がわかるように撮影するのがポイント。ここではガードレールと、通りに面している窓が写るように撮影します。撮影係を買って出たのはなぎくん。スタッフの指導を受けながら、どう撮ればいいか考える表情は真剣そのものです。
ここで突然、小宮教授が走り出しました。「猫がいるよ!」と言いながらマンションの車庫へ向かい、子ども達を誘います。車庫はトンネルのように薄暗いので周囲の家から視線が届かず、しかも車の陰になっている奥は通りからも「見えにくい」場所。加えて小宮教授や子ども達が一目散に走っていけるほど、「入りやすい」場所でもあります。もし、小宮教授が誘拐犯だとしたら……。
猫につられてやってきた子ども達に、小宮教授が種明かし。まんまと騙されてしまった子ども達にパパ達は苦笑しつつも、改めて訓練の重要性を再認識したようです。
ちなみに歩いていて気づいたのはマンションの周辺にガードレールがとても多いこと。小宮教授いわく「ガードレールがある誘拐やひったくりはまず起きない」そうです。