「液体の水が存在できる」地球型惑星が見つかった?

 「水は水素原子2つ、酸素原子1つから成るとても単純な物質です。宇宙には水素も酸素もたくさんありますし、地球外にも水があちこちに存在することは分かっています。しかし、多くは気体か固体です。水が蒸発もせず凍りもしないちょうどいい距離にあるエリアを、『ハビタブル(英語で「住める」という意味)ゾーン』といいますが、太陽系で『ハビタブル(英語で「住むのに適した」という意味)ゾーン』に存在する惑星は地球だけなのです」

 しかし太陽系外にも視野を広げれば、ハビタブルゾーンの惑星はそれなりに存在します。今までに見つかっている太陽系外の惑星(系外惑星。太陽系外の恒星の周囲を回る惑星)は、候補も含めると4000個ほど。以前発見されたものの多くは、恒星(主星)に近いため温度が高過ぎる「ホットジュピター」と呼ばれる木星型の大きな惑星ですが、最近は地球型の小さな惑星も、程よい距離の軌道を回る惑星も見つかるようになってきました。

 「今年の4月、系外惑星探査衛星『ケプラー』の観測で発見されたのは、地球から500光年彼方にあるケプラー186f。初めて見つかった地球サイズのハビタブルゾーンにある惑星です。7月に見つかったケプラー452bは、太陽に似た恒星のまわりを回る地球と似たサイズの惑星です。こちらは地球から1400光年ほど離れています」