産・育休中は働く自分も忘れない

 育休中に上司との面談をすることがあらかじめ決まっている企業もありますが、そうした制度がない場合は、産休に入る前に、育休中に面談などの機会を持つかどうかについて、上司とあらかじめ相談しておくとよいでしょう。特にそうした機会がない場合は、復帰直前までコンタクトがない、という場合もあります。

 いくら育休中だからといって、全く会社のことにはノータッチというのでは、復帰後に右も左も分からない…ということになりかねません。今、会社でどんなことが起きているのか、積極的な情報収集を心がけましょう。

 経営陣の変更や組織変更、新製品の情報など、社内の動きを知らせるようなニュースをチェックすると共に、普段から社内の友人からメールなどのやり取りを通して、情報を得るようにしましょう。また、自社のことだけでなく、社会の流れや業界の動きなども、新聞、雑誌、インターネットなどから情報を得るようにしておくことが大切です。

育休中に資格取得や勉強…少しだけスキルアップ!

 産休・育休というこの長い休暇中に、資格取得や語学の勉強など、キャリアアップや自己啓発につながることをやってみたい、と思う人も多いと思います。実際、育休中に「通信教育で資格を取得した」「英会話レッスンに通った」「TOEICの点数を上げた」など、勉強をしたり、資格試験を受けた、という先輩ママも多いようです。仕事に関連した勉強や資格取得であれば、職場復帰後、働き続けるうえでもプラスになります。

 もしそうした計画を考えているのであれば、一人で動ける出産前から始めておき、ある程度ペースをつかんでおくといいでしょう。といっても、いざ赤ちゃんが生まれてみると、赤ちゃんのリズムに振り回され、なかなか思い通りに時間を取れないもの。あまりハードな目標を立てず、無理のない範囲で計画しておきましょう。

 空いた時間があったら仕事に関係する本を読んだり、ニュースや新聞から社会の動き、仕事に関連する業界の動きをチェックするなど、ちょっとした時間でできることをリストアップしておき、習慣的に続ける、といった方法もあります。

育休後半は職場復帰の準備を

 これまで母親べったりだった赤ちゃんを、育休明けにいきなり保育園やベビーシッターなどの他人に預けるのは、赤ちゃんにとっても負担が大きいもの。環境が変わることで、体調を崩してしまうケースもよくあります。赤ちゃんによって個人差は大きいですが、人見知りの激しい赤ちゃんは、父親でもダメということも。どんな赤ちゃんも、預け初めはスムーズにいかないことがほとんどですが、なるべくなら赤ちゃんの負担を少なくしてあげたいものです。

 育休中に短時間でも祖父母や親戚に預けたりして、赤ちゃんに母親がいないという環境を体験させておきましょう。保育園や託児施設の一時保育を利用するのもよいでしょう。なるべくスムーズに復帰できるように準備を整えておきましょう。

 職場復帰の準備のノウハウは、コラム「新米ママのための職場復帰バイブル」 の記事をご覧くださいね。

(ライター/井上佐保子 写真/鈴木愛子)