【座談会参加者プロフィール】
●Rさん 45歳、私立(文)卒。電機メーカー勤務。子どもは9歳と12歳
●Sさん 47歳、国立院(理)卒。大手IT企業勤務。子どもは小4
●Tさん 40歳、私立(法)卒。公益法人→私立大学院(文)→派遣・パート→現在は出版関係に勤務。子どもは3歳
●Uさん 39歳、私立(文)卒。広告会社勤務。子どもは3歳と年長
●Vさん 39歳、私立(文)卒。2回の転職後、外資金融に勤務。子どもは2歳
世代間ギャップをどう感じる?
中野円佳さん(以下、敬称略) 自著『「育休世代」のジレンマ』では、仕事への意識でやりがいとか自己実現とかをキーワードにしてるのですが、そこで世代間のギャップを感じますか?
Uさん(以下、敬称略) その点はそんなにギャップは感じないですね。就職は厳しくはあったけど、自分がやりたいと思う仕事をやりたいなという気持ちはありました。ライフイベントを重視するなら、公務員になったほうがいいなと思いましたけど、自分はそのとき興味あることを一生懸命やれることを選ぼうと。
Sさん(以下、敬称略) 私もやりがいは求めていました。結果的に、家族に合わせるために妥協の連続ではありましたが。上長にも「自分はライフイベントを重視するから、昇進は結構です」と言ったこともあります。今の育休世代の人達は、妥協なくストレートに「子育てでこれはできないけど、でもやりがいのある仕事をさせてください」って言いますよね。そこには世代間ギャップを感じます。
中野 どうして変化が起こっていると思いますか?
S 圧倒的に人数比ではないでしょうか。私のときはまだ少数派で、みんな辞めてしまいましたが、すぐその後の団塊ジュニアの女性達が一気に会社を変えていっている。やっぱり人数が多ければ会社も社会も変わっていくんですよ。私は今、介護に直面しているのですが、男性社員は奥さんに任せきりなので、またここはパイオニアにならないといけない。
Rさん(以下、敬称略) 最近の子は目的意識がはっきりしていますよね。「子どもも産むし、その前にこれくらいキャリアを積むんだ」と明確にある。自分はそういうことを考えてなかったのですが、今の子は、キャリアアップのために20代後半で海外赴任とか行っとかなきゃ、とぽーんと行ったりとか。
Vさん(以下、敬称略) すごく賢くやってるなって、見てて思います。