小4の冬休みは転塾を検討するターニングポイント
「授業の受け方を修正しても、勉強が分からないという子は、初めから知識不足で、先生が何を話しているかが分からない子、つまり塾とのレベルが合っていない子です」
「その場合は、早めの転塾を検討しましょう。よく親御さんは『本人のやる気次第ではついていけるはずだ』と思い込んでしまいますが、気持ちの問題はさておき、学習能力があるかどうかの判断こそ、冷静に下してほしいと思います」
「よくあるケースは、SAPIXの授業についていけない子です。SAPIXは、中学受験の最難関校と言われる男子御三家・女子御三家への合格者を多く出す塾です。そのため、授業のカリキュラムも上位の子に焦点を当てて進めています。それはどの塾もそうなのですが、それが最も顕著に表れているのがSAPIXなのです。ですから、上位校を狙わないのであれば、この塾にこだわる必要はありません」
では、どの塾に転塾をすればよいのでしょうか? 各塾の特徴はこちらをご参照ください(大手塾にこだわるなら「こんなに違う! 大手中学受験塾の中身を解剖」、個別指導塾を検討するなら「大手塾に行かなくても中学受験はできる?」)。
小川先生は、転塾には次のステップを踏んでいくとよい、と言います。
「このステップを丁寧に踏んでいくには約1カ月かかるので、転塾を考えているのなら、なるべく早めに検討しましょう」
「4年生の冬は、転塾を検討するターニングポイントです。5年生になると、勉強がさらに難しくなるうえ、塾によって習う単元の順番も変わってきてしまい、後々困ります。転塾をするなら4年生の冬までがベストでしょう」
(撮影/鈴木愛子、図デザイン/Coccoto 柳沼恭子)