学年の総まとめをする冬期講習。次の学年で好スタートを切る準備を!

 次の表は、大手4塾の冬期講習の内容をまとめたものです。

 「4・5年生の冬期講習には、その学年の総仕上げ的な意味合いがあります。つまり、2月からスタートする次の学年を迎える前の、最後のチェック期間となるのです」

 「冬期講習は塾に通う子の多くが受講しますが、多くの場合、必修ではありません。ただし、その学年で習ったことをまとめて復習できる唯一の期間なので、できれば受講したほうがいいでしょう」

 「4年生の場合、これまでの学習が順調に進んでいる子は、冬期講習で少しチャレンジ的な問題にも取り組むことになるので、やはり受講したほうがためになります。また、受験生の6年生が必死になって勉強している姿が見られるときでもあります。4年生にとってはまだ先のことですが、受験本番前の空気を味わっておくのもいいでしょう」

 「ただし、分数や複雑な計算ができていないなど、できていないことのほうが多い子は、冬期講習を受けてもあまり意味がありません。こういう子は冬期講習は受講しないことをおすすめします。家庭学習をして、まだ身に付いていないものを克服する時期に充てましょう。ここで自分の弱点を克服しておかないと5年生でついていけなくなってしまうからです」

 以前の記事「中学受験その前に 小4からの放課後はどんな感じ?」でも説明しましたが、大手中学受験塾では、5年生のカリキュラムがスタートする4年生の2月から、勉強の内容が徐々に難しくなり、学習量も4年生と比べて1.5倍に増えます。

 「つまり、『4年生で習った基本はできていて当たり前』という状態からスタートし、徐々に応用へと入っていくのです」

 では、5年生の場合は、冬期講習は受講したほうがいいのでしょうか?

 「5年生は秋の段階で、受験に出題される試験範囲の約8割の学習を終了します。冬期講習は、その基本をしっかり押さえ、6年生から始まる演習問題に備えるための期間なので、5年生の場合は受講したほうがいいでしょう。単元を超えて、全体的に満遍なく学習する冬期講習は、実りの大きいものになるはずです」