木星と土星の音を聞いてみる

 試験の後は、スライドを交えて「宇宙」×「音楽」をテーマに解説が始まりました。

 まずは、地球と同じ太陽系にある、木星と土星の音を聞いてみました。

 木星は風が吹き抜けるような低音が続き、土星は花火のようにバチバチと鳴っています。

 しかし、音というのは、空気を振動して耳に伝わってくるもので、真空である宇宙では音は聞こえません。これらは、惑星から出ている電磁波を、人間が聞こえる可聴域に変換したものなのです。その説明に会場から驚きの声が上がります。

 

初めて聞く惑星の音に、全員聞き入っています
初めて聞く惑星の音に、全員聞き入っています

 宇宙といえばよく話題になるのが「宇宙人は本当にいるのかどうか」。宇宙兄さんズによると、世界には宇宙人に関する研究をしている人がたくさんおり、遠いどこかに宇宙人がいる可能性は大いにあるそうです。

 現在、太陽系の外を飛んでいるボイジャー探査機には、そんな宇宙人達に向けてのメッセージとして、「ゴールデンレコード」という、地球のさまざまな音が入ったレコードが載せられています。

 チンパンジーやコオロギの鳴き声、火山や雷、列車の音、赤ちゃんをあやす母親の声。また、多様な言語での挨拶も入っています。日本語は「こんにちは、お元気ですか?」と記録されており、もしかしたらこれが宇宙人に届く最初の日本語になるかもしれません。

 しかし、これらの言葉はもしかしたら、宇宙人にとってはただの雑音にしか聞こえない可能性もあるため、音楽も入れることになりました。これは日本人の研究者が提案したそうです。人間の感覚器官のなかで、はじめに発達するのは耳だと言われているからです。宇宙人が人間と似た進化をしていれば、音楽にこめたメッセージを受け止めてくれるかもしれません。