2017年7月発表の「平成28年度(2016年度)雇用均等基本調査」(厚生労働省)によると、管理職に占める女性の割合は、課長相当職以上(役員含む)で12.1%(2015年度11.9%)と、微増しています。これまでは「ママで管理職」というと“スーパーママ”のイメージがありました。でも、これからはいわゆる“普通のママ”でも管理職になる可能性があります。そこで日経DUALでは、読者を対象にしたアンケートを実施し、ママになって以後の管理職昇進の経験などについてお聞きしました。その結果、管理職になることに対して積極的なママと、実は消極的なママ(今回DUALでは“隠れ消極ママ”と名付けました)がいることが分かってきました。まずは、アンケート結果を基に、DUAL読者の実態を見ていきましょう。

【“積極ママ&隠れ消極ママ”これからのリーダーシップ術 特集】
第1回 ママ管理職 昇進の打診「受け入れた」61.4%
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第2回 「普通のママが管理職になる時代」 3つの必須知識
第3回 アフラック 時短中の昇格に葛藤「私に務まる…?」
第4回 SCSKママ「次、課長」に驚き!でもやりがいある
第5回 アクセンチュア役員がママに助言「昇進は即受けて」

* 本アンケートは2018年4月24日~5月11日に、日経DUAL読者に調査協力を依頼したものです(読者147人が回答)。記事中のグラフの数値で合計100%にならないものがありますが、小数第二位を四捨五入しているためです。

「出産して以降、管理職昇進を打診されたことがある」38.8%

 今回のアンケートは、管理職ママがテーマということもあり、回答者の98%を女性が占めました。回答者にお子さんの数を聞いたところ、「2人」が一番多く57.1%。次いで「1人」が34.0%、「3人」が8.2%でした。

 子どもの年齢を聞くと、多い順に「年少」(31人)、「2歳」(30人)、「小1」(28人)で、比較的、まだ手がかかる年代の子どもを抱えるママが多いことが分かります。

 就業形態は、通常のDUAL調査と変わらず、「正社員」が83.7%と最も多くなっています。

 「出産して以降、管理職昇進を打診されたことがあるか?」という質問に対しては、「はい」と答えた方が38.8%、「いいえ」が61.2%となりました。つまり、約4割のママが、管理職昇進を打診されたことがある、というのが実態のようです。

 「打診された役職」を尋ねたところ、「係長職(グループリーダー)」(49.1%)と「課長職(マネジャー)」(47.4%)が多く、「部長職」が3.5%、「役員以上」は0%でした。部長職以上を打診されるケースはまだまだ少ないようです。

 さて、その「管理職昇進の打診」に対して、回答者の皆さんはどのように反応したのでしょうか?