木そのものの色や風合いを楽しむ傾向が強まる
2000年代に入ると、フローリングのデザイン面に変化が表れる。それまで主流だったカラーフローリングから、着色をせずに木そのものの色を楽しむ傾向が強まった。また樹種もオーク材だけでなく、ブナ材やメイプル材など、多様な色や木目のなかから好みのものを選ぶケースが増えてきたのだ。
こうして木の持つ表情を楽しむ文化が、マンションを含む日本の住宅に育まれつつあるわけだが、天然の木そのものの無垢材に比べると、0.3mmの突き板を貼ったフローリングは風合いや肌触りの面でどうしても違いがある。
「より無垢感を出すため、表面に厚さ2mmの『挽き板』を使用した床材を2012年に発売しました。木目などの表情はもちろん、樹種によって硬さが異なるなど、見た目は無垢材とほとんど変わりません。それでいて無垢材のように反ったりゆがんだりといった狂いがほとんどない点がメリットです」(西村さん)
また、以前は幅が75mmのフローリングが一般的だったが、最近では100mmや150mmなど幅の広いタイプも増えている。幅が広くなるとコストがアップするが、見た目に高級感があり、目地が少ないので掃除しやすいメリットがある。