皆さん、こんにちは。株式会社子育て支援の代表取締役、熊野英一です。今回から、日経DUALにて「自分を勇気づけて、仕事でも家でも輝く」というタイトルのコラムを担当します。

 私は「アドラー心理学」を用いて、これまで多くのワーキングマザーに「子どもの勇気づけ」「自分の勇気づけ」の方法について講演してきました。第1回では自分を勇気づける大切さや、私がなぜアドラー心理学について興味を持っているのかを実体験を交えてお話しします。

 突然ですが、皆さんは「アドラー心理学」って、ご存知ですか? ほんの数年前まで、この質問に対してイエス、とこたえた人は私の周りにはほとんどいませんでしたが、2014年に状況は一変しました。

 それはひとえに、累計80万部を突破したベストセラー『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健/ダイヤモンド社)のお陰と言ってよいでしょう。世界的には、フロイト・ユングと並ぶ心理学の3大巨頭の一人として認知されているアドラーは、この本の爆発的ヒットにより日本でも一躍メジャーになりました。

 アドラー心理学が、これだけ注目を集め続けているのはなぜか? それは、アドラーの思想が、現代の日本社会に生きる私たちが求めている「幸せとは何か?」という問いに対して、極めてシンプルに、そして目からウロコが落ちるような鋭い切り口で「こたえ」を提供しているからです。

 ではここで、私が講師を務めるアドラー心理学の講座に参加したデュアラーの「目からウロコの体験談」をご紹介しましょう。

それまでの上司と私の関係は、まさに「○○の関係」でした。でも、私が自分を勇気づけることができるようになった結果、私の上司への関わり方の前提が変わり、次第に「△△の関係」に変化していきました。上司との相互□□関係が構築できた今は仕事がとても充実しています。

かつての私は、いつの間にか身に付けた特定の思考のクセ・行動のパターンに縛られていました。同僚との関係がうまくいかないのは、○○がその状況をあえて△△していたからだなんて…。
最初は「まさか、そんな訳ない!」と、その考え方を素直に受け入れることができませんでしたが、
アドラー心理学の講座を修了した今は、スッキリ、理解ができます。

あんなにラブラブだった夫と私。子どもが生まれてから、いつの間にかケンカが絶えなくなりました。大切にしていたはずの相互○○・相互△△の関係性が、徐々に崩れかけていたんです。初めての子育てや、仕事と家庭の両立の大変さに圧倒されてしまって自己□□ができなくなってしまい、夫を相手役にして、非建設的な方法で◇◇◇◇していたんですね。夫婦でアドラーを学んだおかげで、夫は私の気持ちに○○できるようになり、夫婦関係を修復できました!

子どもを愛しているからこそ、善かれと思ってやっていた様々なことが、実は子どもの勇気をくじいて、子どものやる気や自信を奪っていたなんて…。正直、最初はそのことを認めることができませんでした。でも、アドラー心理学を理解していくうちに、ズバリその通りと納得。本当に本質的なことに気づくことができました。かつての私は、子どもを○○していなかったんです。

 さあ、これらデュアラーの体験談の中の「○○」「△△」「□□」「◇◇」にどんな言葉が入るでしょうか?皆さんもアドラー心理学を学んで、幸せになるヒントを得たいと思いませんか?