今回の読者アンケートで見えてきたのは、妊娠・出産を経て夫婦の営みの頻度が減った人が多かったこと。「もう一人子どもが欲しい」気持ちがあるのに、「積極的にしたい」とも思えず、「お互いに仕事と育児の両立に疲弊している」「子どもと川の字で寝ているので気になってできない」…と共働きならではの「できない理由」がたくさん寄せられました。前回のパパ達の言い分「妻が知らない夫の胸の内 産後に変わる夜の生活」に続き、今度はママ達の本音を探っていきましょう。

【共働き家庭の「夫婦生活」白書特集】

共働き夫婦の夜の平均値 セックスレス約6割(第1回)
妻が知らない夫の胸の内 産後に変わる夜の生活 (第2回)
『私が夫としたくなくなったあの日』妻側の言い分(第3回) ←今回はココ
二人目が欲しい!『セックスも家事の一部になった』(第4回)
共働き夫婦の夜の生活に足りない5つのもの(第5回)
驚愕? 共感? 共働き夫婦の夜、涙ぐましい努力(第6回)

 読者アンケートで興味深かったのは、夫に対する妻達の不満の声でした。「家事・育児・仕事に追われて夫と向き合う余裕がない。会話をすればけんかという状況で営みをする雰囲気ではない」「子どもができて、夫の家事・仕事・育児についての考え方との相違に気がつき、夫への純粋な愛情が減った」という妻側からの回答が目立ちました。

 家事・育児に対する非協力的な夫の態度をきっかけにして、夫への信頼感が低くなっている妻。そんな中、いざ夫が営みに誘っても「自分の性欲を満たしたいだけ」と妻に一蹴されてしまう実態。妻のほうは、「夫は自己中心的」というイメージが強くなり、素直に応じる気になれないのかもしれません。

家事や育児をないがしろにした夫には営みは「お預け」

 夫婦コミュニケーションの専門家で、数多くの男女の悩み相談を受けているパートナーシップ&ペアレンティングアドバイザーの林田香織さんは次のように指摘します。

 「普段、おはようという挨拶も交わさない。目を見て会話をしていなかったり、触れ合ったりすることもない。それなのに夜、子どもが寝静まったら『じゃあ』って。妻からすると、『じゃあ』って言われても…という気持ちになるのだと思います。妻のほうは、仕事を終えて子どもにごはんを食べさせてようやく寝かしつけ、家事・育児もひと段落したときに『もうひと仕事?』『どうしてあの人のケアまでしないといけないの?』という捉え方になってしまいがちなのです」

 夫が家事・育児に協力的でない場合には、こうした不満はより加速し、嫌悪感につながってしまうケースも。

【次ページからの内容】

●家事・育児の協力度が低い夫は「自己中心的で嫌い!」
●妻は営みの前に「仕事、家事、寝かしつけ」を終わらせたい!
●「もう一人子どもが欲しい」妻達の努力
●子育て期の今は、どうしてもセックスレスになりがち
●セックスレスの時期をどう過ごすかでその後の夫婦関係が変わる
●一時的にレスになってもいつか戻れるはずの夫婦生活