デジカメやスマートフォンで写真を楽しむための、ちょっとしたお役立ち情報をお届けしている連載「DUALフォトTIPS」。今回は、撮影のコツを紹介します。背景をふんわりぼかして、雰囲気の良い写真を撮りたい。そんなとき、コンパクトデジカメでも背景をぼかしやすくするテクニックを紹介します。

 背景がふんわりぼけた写真は、背景の余計なものを目立たなくして、主役をぐっと引き立てられるというメリットがあります。子どもの表情を主役にした写真など、シンプルに被写体の魅力を伝えるのにぴったりの効果です。

 一般に、一眼レフカメラではぼけやすく、それ以外のカメラではぼけにくいと言われています。

 でも、背景をぼかして撮るにはポイントがあります。4つのポイントをおさえておけば、ミラーレスやコンパクトデジカメでもきれいに背景をぼかした写真が撮れるのです。

ポイント1:F値を小さくする

 カメラには、シャッターボタンの近くに、撮影モードを切り替えるダイヤルがあります。ダイヤルに「A」または「Av」と書かれていれば、「絞り優先」モードが使えます。絞り値を指定して、あとは自動的に露出が決まる、いわば“半自動”モードです。このようなモードがない、全自動のカメラなら、ポイント4を参照してください。

 写真のボケ具合を決める第一の条件は、レンズの絞りです。絞りの値はF値で表されます。F値を小さくして、絞りを大きく開くと、ぼけやすくなります。

 まずは、このカメラで使える一番大きなF値で撮ってみます。人形を本棚に置き、F11で撮影。画面全体にピントが合って見えます。

 今度は、F1.8で撮影。このカメラで使える一番小さなF値にしました。ピントが合って見える範囲が狭くなり、人形の後ろの本の文字がぼやけています。