以前の記事「男子中学御三家『開成・麻布・武蔵』校風と入試傾向」「女子御三家『桜蔭・女子学院・雙葉』校風と入試傾向」では、中学受験の最難関校と言われる男子校3校と女子校3校について紹介しました。今回は中学受験で人気のある2大大学付属校「早稲田」と「慶應」の入試について、「かしこい塾の使い方」を運営するプロ家庭教師の西村則康先生に伺いました。

早稲田・慶應義塾大学に入るのに、中学受験は得か?

西村則康先生
西村則康先生

 難関私立大学として、不動の人気を誇る早稲田大学と慶應義塾大学。両大学へは小学校受験、中学受験、高校受験、大学受験と色々な入り方がありますが、最も合格しやすいのは、どの段階での受験なのでしょう?

 「早稲田の場合は、小学校・中学校・高校・大学受験と満遍なく難易度が高く、それなりに大変です。慶應の場合も大変は大変ですが、実は大学から入るのが一番ラク(学部にもよる)で、中学受験で入るほうが大変なのです。でも、おそらく一番大変なのは幼稚舎への入学でしょう」

 「とはいえ、御三家の入試問題と比べれば、早稲田・慶應の付属校の入試問題はさほど難しくはありません。御三家の入試はほとんどが記述式ですが、早稲田・慶應の入試は全体的に選択問題が多く、記述はほとんどありません。あったとしても、御三家のような自由記述ではなく条件記述なので、比較的簡単です。そのため、4教科すべてにおいて早稲田では7割、慶應では、8割得点できていないと合格は難しいでしょう。つまり、一つのミスが命取りとなるのです」

 入試対策については、後で詳しく説明していきますが、まずは両校にはどんな付属校があるのか見ていきましょう。

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【第1章】 わが子に中学受験をさせるか否か?
【第2章】 中学受験のパートナー 塾との付き合い方
【第3章】 受験生 普段の勉強と、長期休みの戦略的な活用方法
【第4章】 男女御三家と早慶付属校の最新問題傾向
【第5章】 2015年度 中学受験ニュース
【巻末付録】 必見!プロがすすめる併願パターン

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