カップラーメンの備蓄は被災時にはあまり役立ちません。その理由とは……
カップラーメンの備蓄は被災時にはあまり役立ちません。その理由とは……

 大地震の揺れからわが子を守り、被災後もわが家に住み続けることができることが重要だと、第4回記事(「大地震では子ども部屋が危険に。避難所生活も厳しい」)でお伝えしました。またマグニチュード(M)7クラスの首都直下地震が30年以内に発生する可能性は70%と非常に高いということは、第1回記事(「大地震になれば、共働き親はわが子と3日会えない」)でもお伝えしました。

 では、忙しい共働き家庭は一体何から手を付けて対策をすればよいのでしょうか。危機管理アドバイザーであり、ご自身も小学生のお子さんがいるワーキングマザーの国崎信江さんがレクチャーしてくれました。

危機管理アドバイザーの国崎信江さん
危機管理アドバイザーの国崎信江さん

 私達が既に行っている防災準備は、いざ被災するとあまり有効でもないことも多いもの。例えば、「災害時の備蓄になるから」とカップラーメンを大量に買うのは間違い。「被災時にカップラーメンから先に食べる人が多いのですが、カップラーメンを食べると貴重な水を大量に使ううえ、災害時の食料としても役立つ冷蔵庫の中のものを腐らせてしまいます」(国崎さん)。次ページからはこうしたことがないよう、災害時の現実を見据えた簡単かつ本気の対策を多数紹介します。

 なお、子どもが登下校の途中や習い事、公園で遊んでいるときなどに大地震が発生したとき、わが子が迷わず行動できて、生き別れてもすぐに出会えるための準備については、第3回記事「大地震が起こる前に、わが子と共に行うべき準備」(有料読者限定記事)をお読みください。

【次ページからの内容】

●家の耐震だけではダメ。子どもを傷つけないための抜本的な対策
●子ども部屋に潜む「最大の危険」とその対処策
●忙しい共働き家庭でもできる、家の中の防災対策の進め方
●わが子を怖がらせず、なおかつ地震のことを真剣に聞いてもらう伝え方
●避難所生活にも耐えられる、普段の生活で「子どもの災害に耐える力」をつける方法
●非常食の備蓄は必要ない! 目からウロコの「水・食料のため方、使い方」
●被災してからでは遅い、今から買っておくと災害時に役立つ4つの意外な商品