家計管理アプリを使って、時々夫婦で確認し合う

洋子さん 以前は、夫婦でどのお金を出すかがあまり明確ではなかったのですが、子どもが生まれて少したったころに「家計をちゃんと管理しよう」という話になりました。住宅購入後は、主人が住宅ローンを払い、さらに生活費を私に渡してくれています。その中から光熱費や食費を支払い、それで足りない雑費や子どもの洋服、何か大きな買い物をするときは、私が出すようにしています。

良介さん できるだけ私のお給料の中でやりくりできたらいいなと思っています。給料の残りは、自分のお小遣いにしています。さらに出費を具体的に管理するために、2013年の秋ごろから、『ReceReco(レシレコ)』という、レシートをスマホで撮影して家計管理をするアプリを使い始めました。

洋子さん 私も2014年の春くらいから同じアプリを使い始めました。基本的にはスマホでレシートを撮影するだけ。「食費」などの分類が簡単なんです。

 私はこまめに家計簿を付けるのが苦手なタイプなので、1カ月分のレシートをまとめて管理することが多いですね。自販機の買い物など、レシートがない場合は手入力もできます。食費や雑費など、何にどれくらいかかっているかが、だいぶ分かるようになってきました。

良介さん 時々2人でパソコンを開いて、「これはこれくらい貯まっているね」「ここは使い過ぎかも」などと話し合あうようにしています。私達には、結婚する前の付き合っているころから“固定費はなるべく削減する”という共通のポリシーがあって、出費には結構うるさいほうかもしれません(笑)。

洋子さん 例えば車は持たず、ずっとカーシェアリング。子どもが生まれてからも購入していません。

良介さん 携帯電話は頻繁に機種変更をせずに、なるべく長く使うようにしています。

子どもが進みたい道なら、必要なお金を出してあげたい

良介さん 今後のマネープランですが、「いくら貯めたい」という具体的な目標はないんです。ただ、将来、子どもが「海外に行きたい」「これを学びたい」と言い出したときに、すぐに出せるくらいのお金は準備しておきたいなとは思っています。

 例えば海外の学校に行きたいと言ったら、学費と家で年間1000万円はかかるでしょう。進学先のレベルにもよりますが、4000万円から5000万円くらいは用意しておきたいなと思っています。

 今は、資産が順調に増えているので、十数年後にはそれくらいは準備できているだろうと考えています。今までの金額の推移を見ていると、投資信託の積み立てのおかげで、資産がどんどん増えている実感がありますから。

洋子さん 子どもはまだ3歳なので、将来どんな道に進みたいと言うかは分からないですけど(笑)。習い事としては、週末にピアノ教室に連れていっています。子どもが生まれてからは好きな海外旅行にも行っていませんが、子どもがもう少し大きくなったら連れていってあげたいですね。

良介さん もし子どもが将来アメリカやヨーロッパに行く機会があったら、そこで貧乏生活をさせるのもよい経験になるかもしれません。でも、しっかり資金を準備しておいて、普段なら経験できないようなことを経験させてあげたいとも思っているんです。

 学問はもちろんのこと、普通はなかなか入れないようなレストランで食事をしたり、活躍している方々とのパーティーに参加したり……。そういうものにお金がかかるのなら、親が準備しておいてあげたいと思っています。

 私がこう考えるに至った背景には、自分の周りで成功している人を見て、「小さなころから満たされている人が多い」という個人的な印象があるからです。満たされていることで、成功を手にする可能性が高まるのではないかと思うんですよね。

 本音としては、奨学金をもらえるくらいに自力で頑張ってほしいですけど(笑)。選択肢の幅を広げるという意味で、お金を準備しておくことに越したことはないと思っています。