「共働き家庭の資産運用って?」「今は貯蓄だけ…今後どうしたらいい?」「投資に興味があるけど調べる時間がない」など、「資産運用」について、DUAL編集部にたくさんの声が寄せられています。当連載では、資産運用をしているDUAL世代の方にご登場いただき、具体的な成果に加え、心境の変化、夫婦の会話など、赤裸々なレポートをお届けしていきます。(以下、本文中の人名は仮名。本文およびプロフィールは取材当時)

「素朴な共働き夫婦が2500万円を貯めた道のり」「家、旅行、教育…2500万円達成は夢から逆算で」に続く2組目は、3歳のお子さんが1人いる共働きのご家庭。700万円の貯蓄のほか、2010年からは夫婦で毎月、投資信託の積み立てをスタート。2014年には利益分の300万円を頭金に、念願だったマンションも購入。「自己流で株投資をして一喜一憂していたのが、投資信託の積み立てを始めて、安心できるようになりました」というご夫婦のストーリーをぜひご覧ください。

【取材したご家族】
鈴木良介さん(39歳)…外資系メーカー 
   洋子さん(38歳)…一般事務   
   娘(3歳)…習い事:ピアノ
 千葉県在住。2014年にマンションを購入。夫婦とも地方出身。世帯年収は1200万~1300万円。現在の資産は、投資・預貯金合わせて約2150万円。

知識が少なく、自己流での投資に一喜一憂するのに疲れてしまい……

良介さん 私達夫婦は大学時代からの付き合いで、2002年に結婚しました。その後、しばらく2人だけの時期が続き、2011年になって待望の娘が生まれました。2人とも投資は25歳くらいからやっていたんです。

洋子さん 友達に証券会社に就職した人がいて、話を聞いているうちに「面白そうだな」と思ったのが投資を始めたきっかけです。といっても、株ではなく、MMFや外貨預金(オーストラリアドルや米ドル)などでした。

良介さん 私は数年間、株投資をしていたのですが、やはり株価のアップダウンが気になってしまって。プラスになったら株を売却して旅行費用にしていましたが、マイナスになると嫌な気持ちになる。投資にかかる心労を考えると「得られるプラスが割に合わないのでは」と感じていました。そうして一喜一憂してしまっていたのは、投資の知識が足りなかったというのもあったと思います。

 また、株価の値動きが気になり、日々の仕事に身が入らなくなることもあったんです。それで、2009年ごろでしょうか……、少し疲れてしまって「投資をプロに任せよう」と思い立ちました。書店でマネーに関する本を探しているときに、平積みになっていて手に取ったのが、現在お願いしているFP会社の代表の方が書かれた本でした。

洋子さん 主人から「これ、面白いよ」と薦められて、私も読みました。

良介さん 私は小説からビジネス本まで、様々な本を読むのですが、いいと思った本は妻に薦めるようにしています。その本には「積立投資とは長期間かけて行うことで、リスクを減らしながら大きなリターンを得る」ということが分かりやすく書かれていました。マネーというと“節約”のイメージがありますが、“お金を増やす”と書かれていた点に興味を持ちました。

 2人で読んで「本を手に取ったのも何かのご縁だし、ここのFP会社に連絡してみようか」ということになったのが、2009年の秋ごろ。結婚7年目、私が34歳のときでした。

 当時の貯蓄ペースは、2人合わせて年間100万円くらい。結婚後の約7年で700万円くらいありました。他に、株を売ったり買ったりといった投資もしていました。