「三世代旅行」と共に人気なのが、祖父母と孫で旅をする「孫旅」。祖父母は孫と触れ合えて、子どもは親と離れた環境で学びが多く、双方にプラスです。10月には一部地域で学校の「秋休み」もあり、孫旅を実践する良い機会。村田和子さんの「子どもができても旅名人 実践編」、今回は、孫旅成功のポイントをお届けします。

 こんにちは。旅行ジャーナリストの村田和子です。共働きのDUAL世帯にとって、仕事が忙しいときや、子どもの長期休暇時には、孫を連れて祖父母が旅をしてくれると助かることも多いですよね。その反面、「世話をできるか不安」「甘やかすので困る」という声も耳にします。今回は孫旅の魅力、祖父母にお願いするときや計画する際のポイントを紹介します。

「孫旅」に熱心なのは祖父。祖父母へのプレゼントにも

 孫旅人気の背景には、旅に関心が高くアクティブな団塊世代の存在があります。現在60代後半の団塊世代は、仕事をリタイアし年金受給も始まり、時間とお金に余裕のある層。自身が旅に積極的に出かける中で「孫にも見せてあげたい」「孫と一緒に体験したい」という気持ちが生まれ、祖父母から「孫旅」に誘うケースが多いようです。

 孫旅に積極的なのは、どちらかというと祖母よりも祖父。仕事一筋で、自分の子どもの育児にあまり関わらなかった人も多く、孫ができて、改めて子どものかわいらしさや成長を見守る楽しみを知り、孫旅への関心を高く持つようです。

 共働きで忙しいママ&パパのサポートで、保育園の送り迎えや出張時のサポートなど、日常で育児に参加する祖父母も増えています。そんな家庭では、祖父母の記念日や子どもの長期休暇に、ママ&パパが「孫旅」を計画してプレゼントするケースもあります。

 身近な存在でありながら、ママ&パパとは違う考え方や価値観を持つ祖父母との旅は、子どもにとって多様な価値観に触れる良い機会。自然や伝統文化などに詳しく、知識の引き出しが豊富な祖父母から、子どもは多くを学びます。わが家も親が知らないことを息子が口にして驚いていると「じぃじぃ(祖父)に教えてもらった!」なんていうこともありました。

ママ&パパとは違う考え方や価値観を持つ祖父母との旅は、子どもにとって多様な価値観に触れる良い機会(息子6歳のとき、じぃじぃと)
ママ&パパとは違う考え方や価値観を持つ祖父母との旅は、子どもにとって多様な価値観に触れる良い機会(息子6歳のとき、じぃじぃと)