CAの仕事。妊娠が分かるとすぐ休職へ
日経DUAL編集部 客室乗務員(CA)の方は、妊娠が分かると、出産休暇までどのような流れになるのでしょうか?
槙田さん(以下、敬称略) 私は新卒で入社してから国際線のCAとして働いていました。チーフパーサーとして責任ある仕事をし、ちょうど同期が管理職になり始めたころに妊娠、そして出産。懐妊・育児休業は1年10カ月取得しました。これは他業種と比べると長いほうかもしれません。弊社では全社員の半数以上が女性で、その8割近くがCAです。業務の特性上、妊娠が分かった直後から休暇を取ることができるようになっています。
―― 管理職への昇進を控えた時期の妊娠・出産に、何か焦りはありましたか?
槙田 いいえ、職場では産後も仕事を続ける女性が大勢おり、今は社員の5~6人に1人は働くママなんです。管理職ママもたくさんいます。国際線のCAで3人の子どもを育てている方や、過去には親子でCAをしている方もいます。そういう意味ではロールモデルに恵まれた環境なので、両立は「なんとかなる」と自然と思えましたし、実際、育休後も復帰して当然だと考えることができました。
娘が生まれてからは、子どもを最優先に考えるようになり、「管理職に就くのは自分には無理じゃないか」と思ったこともありました。でも、当時の上司が「これからは子育てしながら働き続ける人がもっと増えるから、管理職になって制度や職場風土を変えていく立場になったほうがよい」と背中を押してくれたのです。
そして、娘が1歳3カ月で復職し、半年から1年くらいの間は、自分自身の仕事の感覚や体力を戻すのに必死で。育児という大仕事もあって、もう当時のことはあまり記憶がないほど忙しい日々を過ごしました。その後、娘が4歳のときに初めての管理職に就くことになります。