行動パターンを把握しやすく

 3)記憶に残りやすくするため 

 お母さんが子どもにあれこれ言いたいときの一番の目的は、行いを改善してほしいときです。

 図解を挟んでコミュニケーションすると、子どもは「では次から自分は何をしたらいいのか」という最終的な結論だけが記憶に残りやすくなります。

 感情的に叱ると「お母さんに怒られてイヤだった」という感覚だけが残りがちですが、次に何をしたら自分にとって良いことなのかが分かっていると、自然と次の行動の改善につながるよう促すことができます。

 また、これまでのパターンを「1」、新しいパターンを「2」などとしておくと、子どもがこれまでの習慣で同じパターンを取ろうとしても「今、1になってるよ」「2にするとどうなるんだっけ?」などとシンプルに伝えることができるため、くどくどと同じことを言わなくて済みます。

 子どもも一度向き合って結論を出しているため、自分の今の行動がどういう結果になるのかを連想しやすいようです。

 行動の変化は習慣の積み重ねだからこそ、記憶に残りやすくシンプルに伝えられる図解は子どもとの会話にとても有効です。

 現在、図解を用いたコミュニケーションとして体系化されているツリーは2つあります。このツリーをベースに子どもとやり取りしていきます。

 1.自分で考えて選んでほしいとき 

 2.一緒に考えたいとき 

 次回はそれぞれのツリーを実際どのように使うのかケーススタディで説明します。