リビクロがあればリビングがスッキリと片づく
Mさん宅の収納で大きな力を発揮しているのが、要所要所に設置されたウォークインタイプの収納スペースだ。リビングの横、主寝室、そして玄関にそれぞれウォークインクロークが用意されている。
まずLDKの入り口付近の廊下側にはウォークインタイプの収納がある。これがリビングなどで使うものをしまっておける「リビクロ(リビングクローク)」だ。
中を拝見すると、紙おむつやパン焼き器、掃除機など、LDKに置いておくと場所をとりそうなものが収納されている。小物類はかごに入れて棚に収めてあるので、いつでも取り出せる。使い勝手を優先し、「使う場所に使うものの収納があるととても使いやすい」LDKワンルームタイプの収納として賢い使い方だ。
「リビングの近くに、狭くてもウォークインタイプの収納があれば、リビングに物を置かずに済みます。リビクロがある分、リビングのスペースが小さくなることもありますが、少し狭くなってもスッキリと片づいた空間のほうが気持ちよく過ごせるでしょう」(河崎さん)
よく見るとリビクロの中にコンセントがあり、コードレス掃除機を充電できるようになっている。掃除機を折り畳まずに伸ばしたまましまえて、しかも充電までできれば、いつでもすぐに取り出してリビングや廊下を掃除できる。まとまった掃除の時間が取りづらく、気がついた時にさっと掃除をしたい共働き世帯にとって心強い味方だろう。
夫婦の洋服がたっぷりしまえる主寝室のシンクロ
1階に移動して主寝室を拝見すると、ここには3畳ほどの「シンクロ(寝室クローク)」があった。
シンクロの中は、3面の壁にハンガーパイプが設置されており、洋服がたっぷり収納できる。2面のパイプの上は棚になっており、季節物などが収納可能だ。
「シンクロの扉も折れ戸にしてあるので、開け閉めするスペースが小さくなり、空間を有効に使えます」(河崎さん)
主寝室にはこのほか、壁厚収納の棚と、造り付けの本棚スペースがある。またシンクロの横にはデスクカウンターが造り付けされており、パソコンやプリンターが置かれていた。
これだけの収納スペースが造り付けで確保できていれば、ほかに置き家具は不要だろう。寝室にはベッド以外の置き家具はなく、掃除もしやすそうだ。