これまで8回、ワーママの転職の実態に迫ってきました。最終回である今回は、2015年6~7月に実施した「ワーキングマザー『転職』に関する希望と実態」というDUAL調査から見えてきた、DUAL読者275人の本音を公開します。自由回答にお寄せいただいた声の一部を紹介していきましょう。

【ワーママ転職特集】
第1回 ワーママの8割が「転職を考えたことがある」
第2回 ママであることは、やっぱり転職に不利?
第3回 ワーママが転職活動をするときの「心得」とは?
第4回 転職に「成功」するワーママはここが違う!
第5回 転職に「失敗」するワーママがはまりがちな落とし穴
第6回 転職によりワーママの収入は上がるのか?
第7回 座談会「転職上手なワーママ3人」の本音
第8回 座談会「転職に失敗したワーママ3人」からの教訓
第9回 ワーママ転職 子どもの有無を履歴書に書くべきか?

<目次>
●転職活動をしたワーママの4割が感じた「ママならではのハンデ」とは?
●ママが抱える転職の悩みで多いのは「勤務時間」
●子どもの有無は履歴書に書いたほうがいいのか?

転職活動中に感じた「ワーママであるがゆえのハンデ」とは?

 以前に公開した特集内記事「ママであることは、やっぱり転職に不利?」にあるように、「転職活動中、ママだという理由で嫌な思いをしたり、ハンデを感じたりしたか?」という質問に対して「はい」と答えた人は36.4%に上りました。その具体的な内容を整理すると、以下のようになります。

【残業・土日勤務】
・ 人柄、スキルは高く評価されたが「繁忙期に深夜残業できない」という理由で不採用に
・ 「保育園は何時まで預けられるか」と面接で聞かれたので「20時まで」と答えたところ、「では毎日20時まで残業できますよね」と言われた
・ そもそも「残業なしでの正社員案件(一般事務以外)」が非常に少ない
・ 業務内容やポジションなど、こちらの希望通りの転職先が見つかったが、ただ1点問題だったのが、土日祝日の出勤を要請されたこと。子どもが小学校に入ったばかりで、当時の職場でも休日出勤のたびに玄関先で泣かれていたことから、泣く泣く内定を断った
・ こちらは使えるリソース(ベビーシッターや病児保育など)をフル活用して育児と両立させる気満々で転職活動しているのに、企業側から一方的に「小さな子どもがいるママだから」と配慮されてしまった

【子どもの病気】
・ 面接で「子どもの病気で急に休まれると困る」と言われた

【職場でのハラスメント】
・ 「自分のキャリアアップより子育てしろ」と、上場企業の人事部長から言われた
・ 職場から「これ以上子持ちは要らない」と言われた
・ 保育園のお迎えのために早帰りをすることについて職場の理解を得られず、「給料泥棒」「ずるい」「職責を果たせていない」など、心無い言葉を投げかけられたこと。転職直後で慣れないためにミスをしてしまった際に、「子育てしているからといって手抜きしないように」と注意を受けたこと

【転職エージェントの無理解】
・ 登録した転職エージェントに育児と両立したいことを話すと「そんなに都合のよい会社なんてありませんよ」と言われ、相手にしてもらえない

【保育園】
・ 長男出産後に一旦退職し、改めて職を探したときに、無職では保育園に入れられず、保育園に入れられていない状態で就職活動をしても採用担当の人は困惑し……。せっかくいただいた内定もやむを得ず辞退した