「学校側には、共働きだということで、親が子どもにきちんと手をかけていないのではないか、学校に協力できないのではないか、といった懸念があったんでしょうね。しかし、今や女性の社会進出や共働きは当たり前の時代。教育水準も高く、仕事でも活躍しているようなお母さんやお父さんこそ、教育に熱心で、教育にお金をかけることもできるので、もう学校側も働いている両親を蔑視するようなことはありません。例えば新渡戸文化学園のように働いている親を応援する姿勢を明確に出し、学童保育まで併設している私立も出てきています。ただ、行事やPTA活動などが平日にあるのは公立でも同じですから、働いていても少し、融通を利かせることは、必要にはなりますよね」

 共働きかどうかよりも、学校の教育方針に賛同している、子どもと向き合い、学校に協力する姿勢があるということがきちんと伝えられることが重要のようだ。

 また、私立や国立に通うことになると、電車やバスでの通学も必要になる。最初の期間は付き添いなども必要になるため、夫婦で交代で、子どもと一緒に通学したり、ベビーシッターなど引率してくれる人を準備したりするなど、対応はもちろん考えておいたほうがよいだろう。

 共働きだからマイナスになるとは考えず、働いているからこその時間管理やタスクマネジメントを上手に小学校受験や子育てに生かすことができることをアピールしたい。

小学校受験するなら、まず何から始める?

 では、いざ小学校受験が視野に入ってきた場合、何から始めたらいいのだろうか?

 「『うちの子は小学校受験する必要あるのかしら?』と少しでも気になるなら、取りあえず学校を調べてみることから始めましょう。小学校受験をするんだと構える必要はありません。子どもに合った学校があるかもしれないのですから、取りあえず調べてみてはいかがでしょうか。子どもに対する夢が広がります。まずは、家から近い学校や名前を聞いたことがあって、気になる学校などから調べ始めるといいですね」

 毎日通うことを考え、例えば住んでいる沿線にある私立や国立の小学校、友人や知人の子どもが通っている学校などがどんな教育方針なのか、どんなカリキュラムや行事を行っているのかなどを学校のサイトで見てみるのもよい。その学校に通わせている親や、小学校受験を経験している親などに話を聞いてみてもいい。

 私立や国立の小学校の詳細が掲載されている小学校受験情報誌や本を買えば、知らなかった学校についても知識を得られる。子どもを通わせたい学校の方針や方向性が見えてくるだろう。