全4回に渡ってお送りしている夏休み終盤の自由研究特集。第1回では自由研究の意義や基本的な進め方、第2回では身近な道具を使ってできる実験、そして第3回では自由研究に役立つ理系の博物館を紹介しました。最終回は文系の博物館について紹介します。
 自由研究というと理系が取り上げられる機会が多いですが、歴史や文化、民族と文系の研究も興味深くて魅力的。自分達の住んでいる地域や、文化について改めて調べてみることで、住んでいるだけでは分からなかった新しい発見につながります。
 そこで今回、文系の博物館を利用した自由研究について、大阪・万博記念公園にある、文化人類学と民族学をテーマにした博物館である国立民族学博物館を訪ねました。国立民族学博物館は大学共同利用機関という性格をもっているため、博物館機能をもった研究所であるのが特徴。今回は国立民族学博物館の准教授であり、ワークショップも多数企画、開催されている上羽陽子さんにお話を伺ってきました。
 記事後半では、前回と同様に、自由研究に使える全国の文系博物館を紹介しています。こちらもチェックしてみてください。

【駆け込みOK!夏休み自由研究特集】
第1回 夏休みの自由研究、極意は親子で一緒に楽しむこと
第2回 自由研究はスタンスが重要!/親子で楽しめる実験2つ
第3回 自由研究に役立つ全国の博物館/理系編
第4回 自由研究に役立つ全国の博物館/文系編

<目次>
子どもの質問に大人は「わからない」と正直に答えていい
インターネットと博物館の使い分け方
気軽に参加したワークショップが自由研究へつながる
文系の自由研究に役立つ博物館
 ◆北海道・旭川市◆ 三浦綾子記念文学館
 ◆神奈川・横浜市◆ 神奈川県立歴史博物館
 ◆東京・台東区◆ 東京国立博物館
 ◆東京・墨田区◆ 江戸東京博物館
 ◆愛知・犬山市◆ 野外民族博物館リトルワールド本館
 ◆大阪市・中央区◆ 大阪歴史博物館
 ◆京都市・中京区◆ 京都万華鏡ミュージアム
 ◆京都市・中京区◆ 京都国際マンガミュージアム
 ◆福岡県・太宰府市◆ 九州国立博物館
 ◆福岡市・早良区◆ 福岡市博物館

子どもの質問に大人は「わからない」と正直に答えていい

 自由研究のスタートとなるのが、子どもの疑問です。親子で自由研究を進める場合、その疑問を上手に生かしてあげたいもの。

 ただ子どもの疑問は、親にとって時として予想外なものも少なくありません。中には「子どもの疑問の全てに答えなければいけない」と構えてしまっている人もいるかもしれませんが、当然大人であっても分からないことはたくさんあります。

「そんな時は正直に分からないと子どもに言ってあげることが大切」と国立民族学博物館准教授・上羽さんは言います。

国立民族学博物館准教授・上羽さん(以下、上羽)「子どもから自分の答えられない質問をされた時、お母さんやお父さんも『分からない』とは、なかなか言えていないんですよね。でも、そこが凄く大事なんです。そういう時は正直に『お母さんも分からないから一緒に調べようよ!』と、声をかけてあげてください。そうすると、子どもは『大人でも知らないことってあるんだ!』と、知らないという事実に対して前向きにとらえられるので、抱いた疑問を調べて解決するという習慣が身についてくると思います」

 大人が正直に「知らない」と答えることは、子どもにとって「調べる」という行為に対するハードルを下げることへとつながります。

 とはいえ「調べる」のも簡単ではありません。上手く文献や資料が見つけられず、研究が難航することもあると思います。上羽さんによれば、そういう時に大切なのは「何について調べているのかを明確にすること」だそうです。

上羽「図書館や博物館などで資料を探すと、自分の力だけでは見つけられないことも多々あるかと思いますが、そういうときは司書や学芸員などに聞いてみてください。ただ、人に質問するには『どういうテーマについて知りたいのか』『何について調べているか』をはっきり伝えられなければいけません。対象物が曖昧であるのに資料を探すというのはとても難しいことなのです」

 確かに何について知りたいのか自分がはっきり分かっていなければ、他の人も探しようはありません。

上羽「これは人に聞く時だけに限った話ではありません。資料探しなどで行き詰まった時は、闇雲に探すのではなく、一度、知りたいことについて整理する。何を知りたいかをはっきりさせることで見つかるものもあるはずです」

国立民族学博物館では、展示品の解説映像を閲覧できるPSPを貸し出してくれるサービスもある。こういった資料を上手く活用すると良いだろう
国立民族学博物館では、展示品の解説映像を閲覧できるPSPを貸し出してくれるサービスもある。こういった資料を上手く活用すると良いだろう

 次のページからは、上羽さんに調べ物の時に注意するポイント、そして文系博物館の利用法をさらに教えていただきます。また国立民族学博物館以外にも、全国の10の博物館情報も掲載しています。

次ページから読める内容

  • インターネットと博物館の使い分け方
  • 気軽に参加したワークショップが自由研究へつながる
  • 愛知や大阪、福岡などの文系博物館を紹介

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