デジカメやスマートフォンで写真を楽しむための、ちょっとしたお役立ち情報をお届けしている連載「DUALフォトTIPS」。第10回は、撮影のコツを紹介します。室内での撮影には、ズーム機能が便利です。使っているのがスマホのカメラでも、デジカメでも、覚えておくと役に立ちます。

 小さな花や、オークションに出品する小物、SNSにアップする料理の写真など、小さなものを撮影したいときがあります。そんなとき、室内での撮影では、背景に壁や生活用品など、余計なものが写り込んでしまうことはないですか?

 なるべく写真に生活感を出したくないけれど、いちいち、部屋の片づけをするのは面倒……。

 それならカメラのズーム機能を使うと、余計なものを入れずに写せます。

 ズームは遠くのものを大写しにしたいときに使うというイメージがありますが、実は近くのものを画面いっぱいに撮りたいときにも便利です。この法則は、使っているのがコンパクトデジカメでも、スマホのカメラでも、ズームレンズを搭載しているカメラなら基本的に同じです(レンズの焦点距離を変えられればOK)。

 ここでは、あえて適当に撮影の準備をして、ズームの効果を見てみましょう。

 机の上で人形を撮影する準備。新聞やティッシュケース、家電のコントローラーなどをザザッと脇に寄せただけです。テーブルの色がうるさいので、下に白い紙を敷きます。このほうが多少は光もきれいに回ります。

 普通にスマホを近づけて撮りました。デジカメなら、マクロをオンにして接写して大写しにします。こうして撮ると、背景に余計なものが写っています。

 今度は、スマホの画面をピンチアウトして、ズーム。

 ズームしたうえで、さっきと同じ大きさになるように、少し離れて撮りました。こちらは余計なものが写っていません。

 被写体は同じくらいの大きさで写っているのに、背景が違っているのはなぜでしょうか?