こんにちは。女性活用ジャーナリスト・研究者の中野円佳です。育休世代の出産が増えるに伴い、育休取得や時短利用の増加にどう対応するかを追った「育休世代の上司のジレンマ」座談会。後編では、管理職自身の働き方と悩み、そして管理職から見た育休世代へのアドバイスを聞いてみました。

【座談会参加者プロフィール】
Nさん 50歳、女性。国立(経)卒。地方自治体職員、部長職1年目
Oさん 40歳、男性。私大(社)卒。食品メーカー、部長職2年目
Pさん 37歳、女性。私大(法)卒。MBA→コンサル→日系出版関連→IT広告代理店、部長職3年目
Qさん 51歳、男性。私大(理工)卒。証券会社→金融ベンチャー→金融機関、部長職4年目

イクボスは何時に帰る?

中野円佳さん(以下、敬称略) 育休世代、イクメンが登用されていくうえで課題はありますか? 残業できない状態でも管理職になるのでしょうか。そもそも皆さんは何時くらいに帰っているのですか?

Qさん(以下、敬称略) 私は9時が始業なんですけど、7時半とかに来て、だいたい帰るのは18時か19時。証券会社で働いていたころは夜中1時まで働いて、朝5時くらいに出社して、みたいなことをしていましたが、やっぱり長く続かないんですよ、絶対に。年齢も上がってくると体力的に無理なので、そこはできるだけ部下に仕事を任せるようにして、早く帰れるようになってきたと思います。みんながいるとなかなか帰れないっていう雰囲気はあるんですけど、1人そういう人が現れてくると、少しずつ「あ、帰ってもいいんだ」って変わっていくので、上司が先に帰るようにしていきたいと思います

Pさん(以下、敬称略) 今年から19時台に帰るようにしています。それまでは21時台だったのですが、会社の中ではそれでも早いほうだったんですね。会社も去年は21時に消灯とかいって、そうすると蛍光灯とか持ち込んで残業する人も出てくるんですけど、今年からは19時半目指しましょうってなっていて。19時台に帰ると人生違いますよね。ごはんも作れるし、人間的な生活ができるなと実感できます

Oさん(以下、敬称略) 私も一番退社は早いですね。18時に定時の鐘が鳴ってるときには退社していて、18時5分には近所の居酒屋に入ってるみたいな。繁忙期だと22時、23時まで残っちゃうこともありますが。

中野 皆さん、優等生ですね!(笑)

Nさん(以下、敬称略) うちは保育園が子どもを19時15分までしか預かってくれないので、18時半よりも遅くなっちゃうと保育園に間に合わないんですよ。繁忙期はおじいちゃん、おばあちゃんにお願いして、そうじゃないときは18時には出ていました。今の部署は定時で終わるのですが、立場上飲み会も多くて、そのたびにベビーシッター頼まなきゃいけないのが、ちょっと悩みです。あとは公務員でも現場を持っている人は大変そうですよね。命を預かるところ、福祉現場とか、職員を帰すために課長が頑張っている。

中野 他の方の会社も、部署によっては早帰りが難しいのでしょうか?