テレワーク(在宅勤務)導入に積極的に取り組む企業の事例を紹介しながら、多くの企業が導入時にぶつかりがちな問題点と対策を紹介するこの連載。企業へのテレワーク導入支援を手掛けるテレワークマネジメント社の代表、田澤由利さんがお届けします。

 第4回で取り上げるのは、三菱ふそうトラック・バス株式会社。最初はなかなか進まなかった在宅勤務制度の導入でしたが、「社員満足度の更なる向上を目指す」プロジェクトが発足してからは、一気に進んだそうです。キーワードは「ニーズに応える柔軟な制度設計」。三菱ふそうトラック・バス株式会社の人事部と広報部の方2名に田澤さんがインタビューしました。「在宅勤務を失敗させない4つ目のポイント」とは?

 トラックの製造メーカーと聞くと、在宅勤務とはかけ離れたイメージを受ける。しかし三菱ふそうトラック・バス株式会社は、2014年1月から育児・介護中の社員に在宅勤務を可能としつつ、3か月後には、製造現場で働く直接員及び販売に携わる営業職を除く社員全員(約7000人)が利用できるよう対象を広げた。性別や年齢、国を問わず、働きやすい制度を整える取り組みに力を入れている。

トライアル後半年で正式導入。3か月後には対象を拡大

―― 在宅勤務制度導入のきっかけは何でしたか? 


人事・総務本部 水田久美子さん

人事・総務本部 水田久美子さん(以下、敬称略) 2007年以前から、お子さんを持つ女性社員に在宅勤務をさせられないかという話が外国人の部長からありました。何度かチームを作って検討したのですが、なかなか進まなかった。「家で何かあったらどうするのか」「電気代は誰が持つのか」「情報セキュリティはどうなのか」など、問題点に焦点をあててしまってばかりいました。

 そんな中、2011年、会社をあげて「社員満足度の更なる向上を目指す」というプロジェクトが発足し、その一環として、2013年7月から在宅勤務のトライアルという形でスタートしました。

―― トライアルの結果、社内の反応はどうでしたか?

水田 トライアル後のアンケート結果もよく、これなら行けると判断し、2014年1月に正式施行しました。その段階では、介護や育児中の社員限定の在宅勤務だったのですが、4月から枠をとり払って、製造現場で働く直接員及び販売に携わる営業職を除く全員が対象になりました。

―― 3か月で対象を拡大というのはすごいですね。現状の利用者はどれぐらいですか?

広報部 橋本春樹さん(以下、敬称略) 1年と少し経ったところですが、利用者は、80名です。この夏からは、広報部でも積極的に在宅勤務をすすめており、私も実施する予定です。

 田澤が見た「ポイント1」 

 三菱ふそうトラック・バス株式会社のテレワーク(在宅勤務)導入の特徴は、スピーディさ。日本企業では、トライアルから導入まで2年近くかかったところがあります。ドイツのダイムラー社が約90%の株を保有し、経営層、マネジメント層に外国人が多いことで、従来の日本の働き方への執着が少なく、トップ層の意思が社内に広がりやすかったのでしょう。

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  • コアタイム無しのフレックスタイム制度
  • 実家でのテレワークや、全国拠点でのサテライトオフィスの実施

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