こんにちは。前野彩です。毎日、暑いですが、読者のみなさんはお元気ですか? さて、下記は読者の方から頂いたお便りです。

普段の買い物は、家族用のクレジットカードで支払っていて、請求書が来たらそれを夫婦で半分に割って、それぞれが振り込む仕組みで家計管理していました。
ところが長男が小学校に上がってからは、教材費や給食費など、不定期な現金のやり取りが増えて、いつの間にか私の財布から現金が減っていきます。
家計簿をつける余裕もなく、なんだかよく分からないうちにお金が減っている印象です。使途不明金を無くすためにできることってどんなことでしょうか。
私がきちんと、家計簿を付けて夫に申請をすれば済む話なのですが、そんな時間も取れず、今に至ります。

 家計に出てくる「使途不明金」。これって、かなりのクセモノで、同じように悩むご相談者にたくさんお会いしてきました。

 では、一つ考えてみてください。「使途不明金」という言葉の本当のストレスは何ですか?

●使途不明金という名の把握できないお金があること?
●それとも、気が付いたらお財布のお金が無くなっているという現実?
●あるいは、自分のほうが現金を多く負担しているかもしれないという不公平感?
●はたまた、家計簿を付けたらいいことはわかるけれど、付けられないという罪悪感?
●もしくは、夫婦間でお金のことを本音で話せないという不安?

 「使途不明金を何とかしたい」という言葉の奥に、単純に収支計算だけでは解決できない気持ちが隠れていませんか?

  例えば、本当は、夫婦でお金のことを本音で話せないことがストレスになっているのであれば、目先の使途不明金の解決方法が分かっても、根本的な問題は何も解決しません。

  あなたの「使途不明金」に隠れた本当の気持ちをまずは自分自身に聞いてみてくださいね。

使途不明金の金額をまず知ること 正確でなくてOK

 「気が付いたらお財布からお金がなくなっている」と嘆くご相談者に共通しているのは、「なくなっていることはわかる」けれど、「いくらなくなっているのかはわからない」ということ。
 そこで、使途不明金が気になるときは、まずは使途不明金がいくらあるのかという現実を確認しましょう。

 この現状把握は、家計において一番大事なステップです。ただ、「正確にやろう!」と意気込むばかりに、“遠回り”な方法を選んでしまう人が実に多いのです。その“遠回り”方法とは、すべてを洗い出そうとすること。

 もちろん、すべてのレシートを家計簿に記録すれば、1円単位で何にお金を使ったのかわかります。でも……そんなことは、あなたも頭では分かっていると思うのです。そもそも、それができていたら使途不明金に悩まないのですから。