今年も家族で夏をロンドンで過ごしている川合亮平さん、ロンドン滞在の楽しみの一つが、子どもと一緒にBBC(英国放送協会)の幼児向けチャンネル「CBeebies(シービービーズ)」を親子で見ることです。数多くの賞を受賞し、世界中で人気を博しているこのCBeebiesがついに日本でも見られるようになり、ファンの川合さんは興奮! BBCの責任者に、番組の人気の秘密を聞き出しました。


© Wish Films Ltd / WP Productions Inc. 2009

幼児教育に役立ち、英語も学べる

 こんにちは! ロンドンより川合亮平です。夏の恒例の里帰りロンドン滞在中です。

 さて、ご存じの読者もいるかもしれませんが、日本のCSチャンネル「キッズステーション」で、今年6月から英語アニメーション番組『えいごのおはなしCBeebies!』の放送が始まりました。

 CBeebies(シービービーズ)とは、BBCが運営する6歳以下の幼児向け専門チャンネルです。日本でいうならばNHK Eテレが近いと思いますが、 CBeebiesでは6歳以下という対象年齢に特化した番組のみが、朝から晩まで放送されています。CBeebiesブランド枠としての日本での放送はこれが初めてとなります。


CBEEBIES LOGO © BBC 2002    © キッズステーション

 実は僕、個人的にCBeebiesの番組の大ファンなんです。ロンドン滞在中は、必然的に見る機会が多くなるのですが、とにかく楽しい番組が多い! 親も思わず見入ってしまいます。しかも、子どもの知育に役立つ内容なので、一緒に見ていて安心感があるんです。この安心感は親としてとてもありがたい。

 日本で放送される『えいごのおはなしCBeebies!』は、CBeebiesの良質な知育アニメーション番組を吹き替えなしで英語のまま放送し、2人の日本人ナビゲーターが内容の理解をサポートする、という構成です。小さな子どもでも楽しみながら教育的な内容を吸収し、さらに英語も学べるというわけです

 日本で見られるCBeebiesのアニメーション番組は、以下4作品です。

『The Numtums』

数字がテーマです。数字を認識する、1から10までの数え方とその順序を学ぶ、多い・少ないなど算数のコンセプトに親しむなど、コメディー仕立てで愉快に数字を学べます。


© BBC 2014

『HEY DUGGEE』

英国でも新番組で、放送開始から早くも大人気を博しています。放課後クラブを営むダギーという大きな犬が主人公です。この番組で学べるのは、「チームワーク」や「社会性」「成長思考(Growth Mindset)」などです。


© Studio AKA 2014

『DiNOPAWS』

身の回りの世界を発見していく2〜3歳の子どもの目を、世界を冒険する恐竜で表現した哲学的なアニメーションです。「感情」や「人間関係」といった、実は深い哲学的なテーマをかわいらしいアニメーションで学べます。『DiNOPAWS』のように哲学的な学びがテーマの番組があるのも、CBeebiesの特徴です。


© Kindle Entertainment Ltd., Guru Studios Ltd. & Laughing Gravy Media Ltd. 2014

『Wibbly Pig』

かわいいブタのウィブリーが主人公のアニメーションです。この番組でウィブリーは、想像力を自由に膨らませ、色々な遊びや冒険を主体的に考えて行動します。このアニメーションを通じて、アイデアを実行することを学べるようになっています。


© Wish Films Ltd / WP Productions Inc. 2009


ディズニーとの違いとは……

 今回、CBeebiesの国際展開の責任者であるヘンリエッタ・ハーフォード・ジョーンズ(Henrietta Hurford-Jones)さんに、ロンドンにあるBBCテレビジョンセンターで取材をしました。


ロンドンのBBCテレビジョンセンター

川合亮平(以下、川合) まず「CBeebiesとは何?」というところから教えてください。

ヘンリエッタ・ハーフォード・ジョーンズさん(以下ヘンリエッタ、敬称略) CBeebiesはBBCが運営するチャンネルの1つで、0〜6歳の子どもを対象としており、主な視聴者の年齢は3〜4歳です。モットーは、「安全な環境で、遊びを通じて学びを提供する」。2002年に英国で放送開始され、主に英国製の番組を放送しています。英国で見られる子ども向けチャンネル(国内・国外含む)の中でも視聴率ナンバーワンを誇り、これまで数多くの賞を受賞しています。

川合 ファンである僕としては「やっと日本でCBeebiesが見られる」という思いですが、その他の海外展開はどのような状況でしょうか?

ヘンリエッタ いわゆるライバルチャンネルの「ディズニージュニア」や「ニック・ジュニア」は、海外展開においても十数年の歴史がありますが、CBeebiesが海外展開を始めたのはここ4〜5年のことです。日本でもようやく放送開始できた、という感じです。世界的には新しいブランドということになりますが、確実に知名度と人気は上がっています。例えば、インドネシアでは、子どもチャンネルという枠ではなく、すべてのチャンネルの中でCBeebiesが視聴率1位なんですよ。

川合 それはすごいですね。ところで、「ディズニージュニア」と比較するとCBeebiesにはどんな特徴がありますか?

ヘンリエッタ 「ディズニージュニア」の視聴者年齢は5〜7歳と、我々の視聴者層に比べて若干高めですね。そして、放送されている番組は架空の世界でのストーリーテリングが軸になっている場合が多いです。一方、CBeebiesはもちろんストーリーテリングは大切にしていますが、軸はそこではなく、「遊びを通じての学び」です。また、BBCは公共放送ですから広告主の影響は受けません。ですから子どもの知育を一番に考えた番組作りができるのです。

次ページから読める内容

  • 人気の秘密は「テイクアウト」にあり
  • 子どもは、番組内の他の子どもに刺激を受ける
  • 日本人ナビゲーターがいると安心できる
  • 番組内で使われる英語の解説も付く
  • 外での活動を促す番組を目指す

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