積極的に知識を得ようとするようになった

 子どもをグローバルな人材に育てるために、英会話を学ばせたり留学をさせたりする親は多い。もちろん、海外の人とコミュニケーションをはかるには、英会話は大切な要素。一方で世界には日本と異なる多様な価値観や文化があることを理解し、それを受け入れる能力も、グローバルな人材育成には不可欠だという意見も少なくない。

 ワールド•ビジョンのサマースクールやサンジャ君との交流を通じ、グローバルキッズに変化していった和樹君。インドを始め、海外に関する本を読む習慣がつき、普段の勉強はもちろん、知識を得ることに積極的に取り組むようになった。

インドのサンジャ君からの手紙
インドのサンジャ君からの手紙

 「今までは親から催促されてやっていたような勉強も、自発的にするようになったのです。熱心に図書館へ通うようになりました。以前の息子を知っているママ友から 『和樹くん、最近よく勉強しているらしいわね。どうしたの?何かあったの?』と聞かれたので、ワールド・ビジョンのサマースクールの話をしたら、うちの子もぜひ参加させたいと言っていました(笑)」。

お金の使い方が計画的になり、無駄遣いをしなくなった

 サマースクールでルワンダに住むエリック君の「1日の食事は1回だけ。朝と夜は紅茶一杯」という生活を知った和樹君は、お金の使い方も変わってきた。

 「今までだったら、欲しければすぐ『買って』となりがちでした。でも、その金額でチャイルド・スポンサーシップでできることがたくさんあることを知り、そのお金をどのように使うのがよいか考えるようになったのです。『この金額で、サンジャ君は何回ごはんを食べられるんだっけ?』と。たくさん文房具をもらったときなど、『ぼくだけでは使い切れないから、インドのサンジャ君にもあげよう』など自然に話すこともあるようで、周囲から、『インドにお友達がいるの?』と聞かれたりすることもあります。もちろん、今でも好きなものはお小遣いで買いますが、無駄遣いは減りましたね」(加奈さん)。