思ったとおりに子どもは育つ

 心の奥で思っていることが子どもに映し出されるということは、子どもに対して「こうなってほしい」というイメージをし続け、心の奥から本気でそう思えるようになれば、そのとおりになっていくということです。

 ある人がテレビで話していたのですが、そのかたはご自分のお子さんに「君には無限の可能性がある」と、いつも言っているそうです。ステキです。

 小さいころから、親にいつもそう言われていると、子どもも勇気がわいてくるし、その言葉がどんどん無意識の中に積み重ねられていきます。すると、子ども自身が本当に「自分には無限の可能性がある」と思えるようになっていきます。

 たとえ困難に遭遇しても、「きっと乗り越えてゆける。ぼくには(わたしには)無限の可能性があるんだ♪ 大丈夫!」と自分を信じ、力を出し切れるのです。

 逆に、「この子は頼りない子。わたしがいないと何もできない」と親が思い、そう子どもに伝えていると、本当にそういう子になってしまいます。「この子は身体が弱い子だから、心配で、心配でしかたない。きっとまた、すぐに体調を崩すだろう」なんて思っていると、本当にそうなったりします。

 言葉に出さないとしても、親が心の中で考えていることや思いが子どもに伝わります。親の「言ったとおり」ではなく「思ったとおり」に子どもは育つのです。子どもが頼りないから、親が「頼りない子だな」と思うのではなく、親が子どものことを「頼りない子」と思っているから、目の前の子どもが頼りない子になっているのです。「イメージが先、結果があと」ということです。

もし、目の前の子どもが頼りないとしても、「この子は、今できないことがあるけれど、きっとできるようになっていく」と信じ、子どもに接することが大切です。

 「今できないことがあっても大丈夫。だんだんできるようになるよ」と言葉で伝えていても、心の奥で「本当に大丈夫だろうか。無理なんじゃないか」と心配していたら、「思っていること」のほうが子どもに映し出されます。子どもはお母さんの鏡。お母さんの心を映し出します。それだけ、子どもはお母さんを愛していて、一心同体なのです。

 そう伝えると、「え~~、どうしよう!」と、責任やプレッシャーを感じてしまうお母さんもいるのですが、どうぞご安心ください。親の心が子どもに映し出されるということは、自分の心が変化することで、子どもも変化していくのです。つまり、自分をよりハッピーにすることで、子どももハッピーにすることができるということです。さまざまなケースを見てきて、そう確信しています。

(写真/鈴木愛子)

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原田綾子著/マイナビ

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