高学歴の先にある将来は「研究職」「キャリア」「教養のある婦人」
さて、そんな難関入試をくぐり抜けてきた才女達は、将来どんな女性になるのでしょうか? 西村先生に聞いてみました。
「中高の6年間は、10代の多感な時期と重なるため、そこで出会った先生や先輩、仲間の存在が将来に大きく影響を与えます。そういう点においても校風はとても重要です」
「女子校として全国で最も東大合格者数を出している桜蔭は、勤勉で向上心のある子が集まる学校です。卒業生の進学先を見ても、東大理系や国立大学医学部へ進む子が多いのが特徴。ただし、医師を目指すよりも大学病院で研究を続けるタイプの人が多いというのも、学ぶことが好きな桜蔭生らしさと言えるでしょう」
「女子学院も多くの生徒が医学部へ進学します。桜蔭生と違うのは、キャリア志向が強く、医師を目指す人が多いこと。また、自分のやりたいことを目指す人が多いので、産婦人科や小児科など色々な分野で活躍しています。また、企業などでキャリアを目指す人も多くいます」
「一方、雙葉はキャリア教育には力を入れていないため、バリキャリ志向の子が少なく、ボランティア活動や子育てに専念するなど、“教養のある婦人”を目指す人が多く見られます(笑)。もちろん、すべての人がそうであるわけではありませんが、中高の6年間をどこで過ごすかというのは、男子校よりも女子校の方が影響力は大きいでしょう」
次回は大学付属校のメリットとデメリットについて迫ります。
(撮影/稲垣純也、鈴木愛子)