家事をめぐって激論。洗濯物の干し方で、家庭内解雇(浜田)
界外 私はあの、ちょっと前に問題があった“家事ハラ”をする人ですね。夫がやった後に、畳み直し、洗い直しをする人です。
青野 それはきついなあ。
界外 洗濯物を畳んでもらったら、その端っこをちょっと直す、みたいな。
青野 僕は先日、こんなことがありました。スリーパーを着せてるじゃないですか。朝、次男君を起こして着替えさせるのが僕の仕事なので、スリーパーを床の下に置いておいたんですね。僕には優先事項ではないんですが、妻はそれを見て「あなたは毎日、脱がせた後のスリーパーを片付けないわよね」って。僕にしてみれば「うそー!」って感じ。
大槻 「毎日」になっちゃうんですね。
羽生 私は家事ハラは一切しないですね。
田中 私も。
青野 おっ! 素晴らしい!
羽生 期待していないから、私。きっと1日10回は「ありがとう」って言ってる。
界外 私はまだ“自分の仕事”にしてるからですよね。
「本当はやってほしい」「主体的であるべき」と言いながら、「あの仕事は自分のものだ」「あの仕事の責任者は自分だ」と思ってるんですね。
小田 それって男性からしたら、権限移譲されたほうが楽なんですか? 「これはあなたの仕事だからやってね」みたいに言われたほうがいいものなのでしょうか?
陶山 楽ではないですけど、逃げ場がなくなったほうがクオリティーも上がっていくと思うんですよ。短期的に見るとキツイとは思いますが、自分で「自分の仕事」って思うと、仕事でもそうだと思うんですけど責任感が生まれて、どうにかしてうまくやっていこうとか、人によって差はあれ、生まれると思うんですよね。
権限が委譲されていないと、「自分がちょっとダメでも、誰かが代わりにやってくれるんじゃないか」って。悪意はないんですけど、無意識にそういう意識が働くんじゃないかなと思うんですよね。
浜田林太郎さん(以下、浜田と略記) 私は任されたほうがいいんですけど、「洗濯に関してだけはあなたに任せられない」と妻から言われまして。根本的な思想が違うそうなんです。畳み方というんですか? 干し方からして、どういうふうに効率的にやっていくかというのが根本的に違っていて、もう僕に任せるはやめたと。
界外 解雇されたわけですね。
小田 “家庭内解雇”。
田中 そんなにクオリティーが低かったんですか?
浜田 いえ、「どうやったらいいかな」と効率化を図って。洗濯物を干す道具があるじゃないですか。そこに洗濯物を3つ掛けて「どうやって効率的にできるか」と考えてみたんです。
羽生 すごいじゃないですか。
浜田 でも、取り込みやすさから考えると、「それは非効率である」と。でも、それは僕も譲れなくて。俺のやり方もこれはこれでいいところもあると。「そこはもうお互い決裂しよう」ということになりました。でも、洗濯以外はだいたいやってますよ。
※後編に続く
(ライター/高橋美希、撮影/鈴木愛子)