「SNS上で『なんでお母さんばっかり大変なことになってるの?』って」(界外)

界外亜由美さん。広告制作会社勤務。コピーライター・ディレクター。家族は夫、保育園年長の子どもの三人。お互いに実家が遠く、夫は広告代理店のクリエーティブ職に就いているため、どうしても母親の家事・育児の負担が大きくなりがち
界外亜由美さん。広告制作会社勤務。コピーライター・ディレクター。家族は夫、保育園年長の子どもの三人。お互いに実家が遠く、夫は広告代理店のクリエーティブ職に就いているため、どうしても母親の家事・育児の負担が大きくなりがち

界外 私はコピーライターや広告の制作ディレクターの仕事をしています。夫はとても忙しいです。私も仕事をしていますが、保育園に子どもを迎えに行くのはどうしても私になります。

 夜は一度仕事を区切って、子どもが寝た後、布団の中でパソコンを開くのが習慣になっています。子どもが私と体が離れるのを嫌がるんですね。隣で寝ていても、私が布団から抜け出すと体温の差で気づかれてしまう……。もう子どもは6歳と大きいんですけど、ちょっと甘えん坊の男の子で、いなくなると「どこへ行ったの?」と起きてしまいます。

 会社では「何時から何時まで会社にいなきゃいけない」といった時間的な制約はありませんが、仕事がいよいよ立て込んでくると「どうしようかな……」と思う感じです。

 ムービーに関しては、1本目は「これはすごくいい」と思っていました。でも、周りのワーキングマザー達からは、1本目に対しても「いや、違うでしょ」という意見が出ていたんです。でも、「いやいや、ここから何か言ってくれるから、ちょっと待ってみよう」とSNSで言ってたんですよ。

小田 ママ達は、どこがダメって言ってたんですか?

田中凜子さん(仮名)(以下、田中と略記) 男性が登場していないんですよね。パパの影がない

界外 SNS上では「お父さんは何してるの! なんでお母さんばっかりが大変なことになってるの?」「甘い!」みたいな話になったんですが、「2本目にお父さんが出てくるはずだよ」「これはまだ前段階だ」「これは制作側の狙いだから」という話をしていて。でも、2本目のお父さんの話が出たときに、「これはない!」と(笑)。

大槻 期待とのギャップがひどかったんですね。

界外 最初はイラッときたんですよ。「手伝ってるんだけど、怒られるんだよなあ」という部分は、まさに私の家の中にもそういう会話があって。「そもそも“手伝っている”ってなんだ?」みたいな。「主体者じゃないのか」という。あと、メッセージの「ママを抱っこする」みたいな。「抱っこされたいわけじゃない(笑)」と