「プルデンシャル生命 営業ノルマなしで女性社員活躍」では、プルデンシャル生命で「ママ」であることを活かして成功している女性ライフプランナーの働き方を紹介した。今回は2015年5月、プルデンシャル生命保険がスタートさせた女性向けセミナー「Make a Chance Project」についてプロジェクト発足の背景と期待する効果について、執行役員専務の阿野安雄さんに聞いた。

女性に「輝くチャンス」を提供

 プルデンシャル生命保険では多様な人材をライフプランナーとして採用・育成する方針を掲げ、2008年に「多様化推進チーム」を発足。女性ライフプランナーの数を徐々に増やしてきた。採用の「対象者」も変化している。以前、同社の採用活動はヘッドハンティングが中心だったが、「ヘッドハンティングの対象とならない層の中にも可能性を秘めた人材がいるはず」と考えたのだ。中でも注目しているのが、一度仕事を辞めて家庭に入った女性や、ある企業で働いてはいるものの、育児中であることからなかなか実力を発揮できずにいる女性の採用だ。

 「過去には頑張って仕事に取り組んでいたのに、結婚や出産で退職した女性はたくさんいらっしゃいますよね。子どもからある程度手が離れたので復職したいけれど、納得のいく仕事が見つからない、あるいは、能力を発揮したいけれど補助的な仕事しか任せてもらえない……などの不満の声も多いようです。であれば、そうした女性達に輝くチャンス、目標や夢をかなえるチャンスを提供したい。目的意識を持った女性が活躍することで、当社としてもお客様にさらにクオリティーの高いサービスを提供できるようになると考えています」

「チャンスをつかむための10の法則」を発信

 2015年5月から、プルデンシャル生命保険では「Make a Chance Project」として女性向けセミナーを開催。様々な業界で働く女性を招き、「キャリア形成」をテーマとしたトークセッションやワークショップを行う2.5時間のイベントだ。東京で開催された第1回には30人、2回目には60人の女性が集まった。参加者のほとんどが就業中で、独身、共働き、ワーキングママなど、プロフィールは多様。赤ちゃんを連れて参加した女性もいた

 続いて、大阪、福岡、名古屋など各地で順次開催。現在は本社主導で実施しているが、いずれは各支社が独自に展開できるようなパッケージを設ける予定だという。

 セミナーの目玉となっているのは「チャンスをつかむための10の法則」だ。

 これは、同社で成功している女性ライフプランナーに共通するポイントから導き出したもの。多様化推進チームが、社内報やパンフレットに掲載された女性ライフプランナーのインタビュー記事を分析するほか、全女性ライフプランナーへのアンケート調査、個別ヒアリングなどを行い、完成させた。

 セミナーでは「10の法則」を基に、ゲスト講師、同社の女性ライフプランナー、参加者がトークセッションが行われている。参加者にとっては自身の強みや不足しているものを認識し、今後の働き方を見つめ直す機会となっている。

プルデンシャル生命保険が独自に作成した「チャンスをつかむための10の法則」
プルデンシャル生命保険が独自に作成した「チャンスをつかむための10の法則」

 「10の法則」には男性・女性に共通する項目もあるが、阿野さんは「女性ならでは」の強みがあると感じている

 「例えば、女性はとてもきめ細やかです。サービス精神が強く、何らかの『プラスワン』を提供できる。また『こうする』と決めたら地道にコツコツやり続ける。男性なら投げ出すような場面でも女性なら粘り強くやり続ける。そのうちに新しい自分に変容する女性もいますね。『しなやかさと図々しさ』というキーワードも出ているように、人当たりはよくても、意志を曲げずにやり遂げる芯の強さ、したたかさがあると感じています」

 女性ライフプランナーの数が増えているプルデンシャル生命保険では、育児と両立しながら社内表彰を受けるほどの業績を挙げているワーママもいる。