実際に転職を経験しているのは、ママの約3.3人に1人

 さて、実際に転職を経験したママは、どのくらいいるのでしょうか? アンケートの結果、出産後の転職経験があるママは全体の30.9%であることが明らかになりました。つまり、ママの約3.3人に1人が転職を経験しているわけです。転職回数は、最も多いケースは「1回」で67.9%、次が「2回」の15.5%、「3回」が11.9%。一方で「5回以上」と回答した人は3.6%いました。

 転職時の年齢は、1回目の転職での平均年齢が33.9歳。2回目が34.9歳。3回目が37.7歳。4回目が37.0歳。5回目が43.0歳。それぞれのタイミングでの子ども(最年少)の年齢を聞いたところ、1回目の転職時の子どもの平均年齢は2.2歳。2回目が3.3歳。3回目が5.9歳。4回目が9.8歳。5回目が13.3歳となり、多くの場合、子どもが保育園に通っている間に転職していたことが明らかになりました。

 転職先の業種や職種は、1回目の転職では、「業種も職種も、直前の仕事と異なる」35.7%、「直前の仕事と同じ業種・同じ職種」32.1%、「直前の仕事と異なる業種・同じ職種」22.6%と、回答にはかなりのバラつきが見られました。これは2回目以降の転職も同様でした。前職と同じ仕事内容を選ぶ人が多いかと思いきや、そうとも限らない。業種や職種の選択は、個々のケースで異なってくるようです。

“ママ転職”の理由第1位は、「育児との両立が難しかったから」

 ここまでに「ママになってから今までの間で転職しようと思った理由」「今、転職したいと思う理由」を聞いてきましたが、ここでは「転職したママに転職の主な理由」を尋ねました。前2つの質問は「転職したいと思ったママ」全員に聞いたもの。ここで質問した相手は「実際に転職という決断を果たしたママ」に限るので、より切実な本音が分かります。

 一番多かったのが「業務量が勤務時間の決まりにより、前の会社だと育児との両立が難しかったから」41.7%。二番目が「自身のキャリアアップをしたかったため」35.7%。三番目が「仕事内容が自分に合っていないなど、仕事内容に不満があったから」23.8%となり、“仕事と育児の両立”が転職を決断させる最大のポイントとなっていたことが分かりました。

 「その他」の自由記述欄には「勤務先が閉所になった」「地震のため操業できなくなった」「時短ママが増えて時短ママへの風当たりが強く、給与面、昇給面で不利な条件になっていたから」といった自分の力ではどうしようもない事態に遭遇したケースの記入が目立ちました。