世界に関する知識が向上し、父親との会話も増えた
それから和樹君は、サンジャ君の住むインドに目を向け始めた。地球儀でインドの位置を確かめたり、図書館でインドに関する本を借りてくるようになった。
インドの映画を観たときには、インドで濁った水を飲んでいる光景を見て、「お腹をこわさないの?」と心配した和樹君。加奈さんの「お腹を壊さないように、支援活動で井戸を作ったりしているのだよ」との説明に、支援の意義を感じ取ったようだ。
「『世界一周ゲーム』で各国の特徴や世界遺産などを覚えたり、『世界の歴史』の学習マンガを読みまくったり(笑)。世界への関心が高まったことで、父親との会話も増えましたね。海外ニュースを見たり、知りたいことがあれば二人で一緒に調べたり、博物館に行くなど、父親との共通の話題や一緒の行動が増えたことも大きな変化」と加奈さん。
チャイルド・スポンサーシップでは、支援する子どもとの文通や、子どもの近況報告をホームページで見ることができる。和樹君は、サンジャ君と文通するために、英語の勉強も始めた。
「まだ内容は“Which classes do you like?I like math and music.”といった簡単なものですが、学校のイベント写真を添えて送るなど楽しんでいるようです。いつかサンジャ君に会いにいくのも楽しみにしています」。
サンジャ君との交流を通じて、世界に目を向けはじめた和樹君。しかし、和樹君の変化はこれだけではなかった。(後編に続く)
(文/永浜敬子、写真/阿部修一)
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