役員に登用して失敗する確率は、男性も女性も同じ

Q) 弊社は女性社員がものすごく少ないのですが、女性を登用されたときの失敗例や、その際にどのように対処されたか、ぜひ教えていただきたいです。

鈴木 女性役員の登用に当たっては、女性を1人だけ昇格させると何かと言われてしまうので、女性の昇格候補者が4人ほどそろうまで登用するタイミングを待ちました。実際登用してみたところ、何の問題もありませんでした。

 失敗といっても、男性だって一緒ではないですか(笑)。男性も女性も失敗する確率は同じじゃないかと思うんですよね。

Q) 19時に帰るようになって、社員の仕事の本質に関わるような変化はありましたか?

鈴木 19時に退社した後、社員達は飲みに行くのかなと思っていましたが、毎日飲みに行ってもお金も続きません。そのうち、時間があると人間はしっかり勉強するようになるのだいうことを学びました。

 CFPという、ファイナンシャルプランナーの中で一番難しい試験にチャレンジする人も増え、2014年末には580人を超える人が取得して、CFPを持っている社員が金融界で一番多い会社になりました。「時間がない」と言っていた営業担当者の多くがこの資格を取っています。特に営業担当者にとってはこの資格は仕事に直結しますので、時間ができたことの意味は非常に大きかったようです。2014年は2人の女性社員が育休中にCFPを取得しました。

 また、全社員に向けて、「今、どんな勉強をしていますか?」というアンケートを取ってみたところ、45歳になると突然勉強しなくなることが分かりました。45歳まではみんな何かしら勉強しているのですが、45歳を過ぎるとパタンと数字が落ちてしまう。

小室 出世レースの結果が見えてくるのが45歳くらいだからかもしれませんね。ちなみに先進国の中で、社会人になって一番学ばない国が日本だというデータがあります。その理由の1位が「仕事が忙しいから」(58%)。これでは本末転倒ですよね。仕事に手間取るのは、自分の知識・スキル不足に原因があることが多い。学ばないことによって、さらに手間取ってしまうという悪循環に陥ってしまいます。40代、50代になっても勉強し続けることは大切ですね。

鈴木 そうですね。当社では55歳を超えると原則として給料を少し下げるようになっていますが、45歳以降に一定の資格取得や自己研さんをした社員については、給料が下がらないようにしました。また、定年後に再雇用する際の給料も上げています。まだまだ計画中ですが、これからも、やる気が上がり、きちんと成果が認められる制度を整えていきたいと思っています。

(ライター/西山美紀)