●認可以外の園や小規模認可園の見学ポイント
 ※ 自分の中の優先度やマイナスポイントの代替案があるかなどを要チェック

1.施設・設備
  ・建物の作り、スペース、立地の安全性
  ・生活に必要な設備・備品の充実度
2.運営主体
  保育理念や方針に信頼がおけるか
3.周辺環境
  ・安全面

  ・園庭などの代わりに連れていってくれる公園など
4.先生・スタッフ
  ・園の理念や方針が全体に浸透しているか
  ・保育者の表情
  ・保育内容がオープンにされているか

見学に行くときは、親も見られている覚悟を

 さらに心がけたいのは、見学に行くときの態度だ。

 「親としては『良い園を選びたい』と思うのは当たり前ですが、園を見学する際には気を付けたいことがあります。個別の保育園が窓口となって申し込みを受けたり、入園が決まったりする認証や認可外園では、園側も大きな決定権を持っています。園の保育士やスタッフから見ても、『一緒にこの家庭のお子さんを見ていきたい』と思ってもらえる親でありたいですね

 そんな山下さんが教えてくれたのは、見学のときに心がけたい下記の3カ条。これを読んで、お互いに人として何年もお付き合いしていきたいと思える相手として振る舞いたい。

●認可以外の保育園を見学するときの保活3カ条

その1.保育をサービス業と思うなかれ
 「こんなことをしてくれて当たり前」という態度はNG。本来、保育園は仕事などで子どもを見られない親に代わって保育をするパートナー。サービス比較に走ってしまっては、その園の良さが見えてこない。

その2.見学する側も見られていることを意識しよう
 保育園側も日々のやり取りなどをストレスなくできる相手なのか、親をチェックしている。コミュニケーションが取りにくかったり、威圧的な態度を取ったりする人は誰しも嫌厭しがち。相手の目を見てきちんと話す、知りたいことを丁寧に聞くなど心がけよう。

その3.「一緒に育てたい」子どもの親となろう
 それぞれの園の方針がはっきりしている認可外や認証園は、保育のプロとしての子ども達への思いも強い。ただ園に保育を押し付けようとするのではなく、子どもを“一緒に”育てていける親かどうかを見ている。

 保育園探しは、長期戦を要する場合も多い。初めて見学などに行く場合は、なおさらどうしたらいいのか分からない人もいるはず。

 まずはDUALの保育園検索サイトで希望に合わせた条件で探してみたり、この記事を参考に表を作ったりして始めてみよう。子どもも親も笑顔で付き合える保育園に出合えるように……。

取材・文/岩辺みどり

山下真美

山下真美

株式会社ここるく代表取締役。オールアバウト保育園ガイド。アメリカにて経営大学院(MBA)卒業後、外資系証券や金融コンサルを経験。2011年に第一子を出産した際に「保活は様々な情報を集めなければならない上に、どれも全く整理されていなくて大変!」と感じた経験から、保活の専門家として活動を始める。金融コンサルで培った、多くの情報源にアクセスし仮説を立てながら使える情報に組み立てるスキルを保活に応用。2013年、ミシュラン店など定評あるレストランが託児付きで楽しめるサービス『ここるく』を起業。三菱東京UFJ銀行主催「Rise UP Festa2014」最優秀賞受賞。全プラン託児付き!新しい子連れランチ・お出かけスタイル「ここるく」

岩辺みどり

岩辺みどり

編集・ライター。出版社で雑誌記者を経てフリーランスに転身。3カ国への留学と20カ国以上へのバックパッカー旅行経験から、国内外の働く女性、子育て、教育事情などを取材。英語とサインを使って赤ちゃんとコミュニケーションをとるBaby Signing Timeインストラクターの資格も持つ。一児の母。