スナック業界第2位の企業より、売り上げの大きい地域を担当する女性本部長
松本晃会長(以下、松本) カルビーのダイバーシティーを実際に進めてくれたのは、ここにいる後藤綾子です。カルビーの「かっぱえびせん」のキャッチコピーに合わせて、「ライフもワークも、やめられないとまらない」と銘打ってくれました(笑)。
そして、福山知子は静岡県から兵庫県までをカバーする中日本事業本部の本部長を務めています。このエリアには3つの工場に加え、支店や営業所があります。スナックの国内市場を見ると、当社が1位で、2位がK社ですが、福山がリーダーを務める地域単体の売り上げはK社全体の売り上げを上回っています。また、別の事業本部では女性工場長も誕生しています。
当社の管理職に占める女性の割合は2015年4月1日時点で19.8%ですが、これまでのペースを続けるだけでは当社が目標として掲げている「2020年に30%」には届きません。そこで、女性比率を毎年3%ずつ上げていき、2020年には30%を目指しています。2016年には20%を達成したいと考えています。
カルビーで私がダイバーシティーを推進し始めたとき、社内で「ダイバーシティーって何ですか?」と聞かれたことを覚えています。そんな状態からのスタートでした。そのうちに理解者が1人、2人と増え、「なるほど、松本さんの言う通りだ」と納得してもらえたら、しめたもの。そこから次の行動へとつなげてきたのです。
最初は「女が上司? そんなの俺、嫌だよ」と言っていた男性社員も、女性上司の下で働くことに慣れるものです。男性も、女性も、外国人も、障がいを持っている人も、いない人も、老いも、若きも、もう関係ありません。これからはそういう時代です。この変化に適応できない会社はダメになると本気で思っています。
ここからは、女性執行役員で時短勤務中の福山知子にマイクを渡します。