今後は若く、優秀な人材を集めることに力を入れる

 Q)今後、さらにどのように活動を広めていきたいと思われていますか?

長谷川 若い優秀な人材が集まってこない業界に、将来はないと感じています。特に女性は働き方に対して、企業がどのような取り組みをしているかなどについて非常に敏感で、よく調べて就職活動をしています。

 わが社は社員数は約1500人ですが、毎年50人強採用しており、2013年はそのうち4割近くが女性でした。現在、当社社員の平均年齢は43歳。10年前は35歳くらいでしたので、このままいくと10年後には平均年齢が53歳ほどになってしまう計算です。

 今後、若い優秀な方々に入ってもらうには、会社全体の長時間労働の問題を見直す必要があると改めて感じています。企業力を高めて、社会に貢献して、技術を将来に継承していくことが大切です。

 公共事業のうち、トンネルや港湾などの技術は、日本は世界でトップレベルなのですが、若い人が入ってこないと技術がどんどん後退していってしまいます。

 東日本大震災で、宅地造成の技術者が多く必要でしたが、人材の確保に難航しました。若く優秀な技術者を集め、育成することを含めて、業界全体を強くしていく必要があると感じています。

 会社の存続と業界全体の繁栄、そして社員にいい環境を整えて、コストパフォーマンスを上げていくこと。今後はその3点に注力していきたいです。