認定NPO法人フローレンス代表理事・駒崎弘樹さんと、これからの社会をより住みやすい場所にしていくためにできることを考える連載「DUAL世代が社会を変える」。今回は、フローレンスがモデルとなった漫画『37.5℃の涙』(椎名チカ作、小学館『Cheese!』で連載中)が原作の連続テレビドラマ『37.5℃の涙』で、にわかに注目を集め始めている「病児保育」について、今の日本における現状と課題をお伝えします。

病児保育は社会全体の問題なのに、課題意識はまだまだ

 こんにちは。認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹です。

 7月9日から始まった連続ドラマ『37.5℃の涙』(TBS系・木曜21時~)、もうご覧になりましたか? このドラマ、「病児保育士」を主人公として構成されたストーリーで、ドラマ撮影にあたってフローレンスも事前に取材をしていただきました。

 「病児保育」という世界に船を乗り出して十数年。こういったドラマが放送されることには時代の変化を感じますが、社会全体での「病児保育」への理解や課題意識はまだまだ! 仕事を抱えるワーキングペアレンツにとって切実な問題の解決のためには、社会全体の意識の底上げが必要だと感じています。

 仕事がまさに佳境という時期に限って子どもが発熱し、携帯に着信する保育園からの呼び出しコール。何とか早退の調整をして、職場に頭を下げながら急いで保育園に走り、小児科に駆け込む。やっと子どもが落ち着く夜には、身も心もグッタリ……。そんな経験を乗り越えてきた方や今まさにその渦中にいる方は、DUAL読者の中にも多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 生まれて数年しか経っていない小さい子どもが突発的に発熱したり、体調が不安定になったりするのは、ごく当たり前のことです。しかし、なぜ親が、特に母親だけが、ここまで大変な思いをしなければならないのか。

 ただでさえハードな子育ての中でも最もハードなシーンと思える「働きながらの病児保育」。僕はこれを個人ではなく“社会”が支える問題として考えていくべきだと一貫して訴え、活動してきました。

 しかし、世の中全体としては「病児保育」が何たるかさえ、よく知らないという人が圧倒的多数です。女性・男性に限らず、子どもを持って当事者になって初めて知るというパターンが多いようです。ということで、ここで改めて、現在の病児保育の仕組みについて簡単に説明します。

次ページから読める内容

  • 施設型と訪問型とでサービス内容は大きく異なる
  • もうからないし、非効率。だから病児保育施設は増えない
  • 料金が安い施設型、サービス充実の訪問型

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