「自分の枠」ってある? ない?
さてさて共働き・子育てにまつわる「7つの情」について考えるこのコラムが、いよいよ最終回を迎えました。今までお付き合いいただき、どうもありがとうございます。最後のキーワードは「欲」になります。
今回のインタビュー相手はどなたにしようかと悩みましたが、一番近くにいて、でもその人の心底にある「欲」を知らない人ということで、弊社のマーケティング・チームの3人ユニット「ぱふ~む」(自称です…)に決めました。メンバーは馬越裕子さん(ゆーこさん)、横山玲子さん(レイチェル)、そして、福本美帆さん(みぽりん)の3人組。会社近くのカフェでランチを取りながら、彼女たちの内面に渦巻く「欲」について、聞き出してみることにしました。
「せっかくだから1杯、ビールでもどう?」と、さっそく欲をそそるボールをみぽりんに投げてみました。だって、彼女は家のキッチンにビールサーバーを設置しているほどの酒豪ですから。
しかし、「いや、いいです」とやや予想外な展開。少々飲んでも顔に出ないし、他人には分からない。けれども勤務中は飲まないという越えたらいけない規律の線を今までの仕事人生でずっと引いていたらしいです。キリッ。
一方、レイチェルは「ワタシにはそういう線はないなぁ」と、状況判断によっては枠組みを越えることにためらうことがないようです。リーマンショックの年、同業者の夫と二人で会社を辞めて1年間の休暇を取ってバックパッカーとして世界を放浪した自由なスピリットの持ち主ですからね。
そこで、ゆーこさんがちょっと腕を組んで「う~ん、私はもともと自分に枠をつくっていたな」と考え込みました。テレビ番組制作会社で世界の現場を巡るといったアクティブな仕事を続けながら結婚し、2児の出産を経験。夫は同業者で仕事の時間帯は超不規則。妻の仕事に対する理解はあっても、家事育児を共同作業として行うのは「とても無理」な状態。自分が頑張るしかないという「枠」にとらわれ、一番身近な人(夫)の協力を得るのが下手になってしまっていたといいます。
そこへ、みぽりんがすかさずジャブを入れます。