親に注目してほしい子ども
子育てをしていると「なんでこんなことをするの?」とか、「どうして何度言ってもわからないの?」と、子どもの行動にイライラしたり、困ってしまうこともありますよね。
ほとんどの場合、子どもが親を困らせる行動をとる目的は、「親の注目を得ること」です。人は、無視されるくらいなら、怒られてでも注目がほしいのです。普通にしていても注目されないと感じた子どもは、親を困らせる行動をとって注意を引こうとします。
よくある例を挙げましょう。
たとえば、お兄ちゃんが弟を叩くとします。すると、お母さんがかけつけてお兄ちゃんを怒ります。そのとき、子ども(お兄ちゃん)は何を学ぶでしょう。「弟を叩けば、お母さんがぼくに関心を向けてくれる。お母さんに注目されるためには弟を叩けばよいのだ」ということを学ぶわけです。
兄弟で夕飯を食べているときのこと。お兄ちゃんの食事のマナーや姿勢が悪い。すると、お母さんが注意する。姿勢を悪くする。また注意される。すると、子ども(お兄ちゃん)は「いつも弟ばっかりのお母さんに注目されるには、食事中に姿勢を悪くすればよいのだ」と学びます。
学校だったら、授業中騒ぐ。すると先生が注意する。また騒ぐ。また先生に怒られる。すると、子どもは「先生に注目されるには騒げばよいのだ」と学ぶわけです。
子どもが親、もしくは教師など大人を困らせるとき、子どもは「ぼく(わたし)を見てほしい。認めてほしい」という思いを表現しているんだな、と考えるとよいでしょう。
では、そういった行動に対し、どのように対処したらよいのでしょうか?