55歳の今、8歳の息子「ちっち」君を育てている雅楽師の東儀秀樹さん。前編(「47歳からの子育てに悪い事は一つもない」)に続き、東儀流の子育てについて話を聞きます。「やっぱり雅楽の道をつがせたいですか」という質問には意外な答えが……。

テレビはつけっぱなしにするものではなく選んで見るもの

――東儀さんとちっち君は本当に仲が良さそうですが、奥様がやきもちを焼いたりしないんでしょうか?

 確かに僕とちっちは親密ですが、妻とちっちの間にももちろん母子ならではの関係があります。だから、やきもちとかはないですよ(笑)。

――家族円満な秘訣は?

 なるべく3人そろって食卓を囲むこと。特に僕は朝、ちっちを起こす係なので、朝食は大事ですね。いくら仕事で徹夜明けだったとしても朝食は一緒に食べます。食事中、テレビはつけずに、学校のことや友だちのことなどたくさんおしゃべりします。

――テレビは禁止なんですか?

 東儀家ではテレビはつけっぱなしにするものではなく、見たい番組を選んで見るものなんです。大人向けの番組でも、ちっちが興味を持ちそうなテーマならどんどん見せています。思えばちっちは子ども向け番組をすごく早く卒業しました。小学校に入る前から、子ども番組より、宇宙や科学などの番組に夢中でしたね。

 テレビを見せるなら、子ども向けのものだけに限らない方がいいですね。子どもの興味の幅が広がりますから。