自分が食べたいものを作ると料理はもっとおいしくなる

内田 次は「オクラのフリット」を作りましょう。オクラはヘタと袴を取って、手の平で転がしながら板ずりをしてうぶ毛を取ります。

hitomi 手でゴロゴロするだけで取れるんですね。あれ、先生、軸があるオクラの頭の部分って切らなくていいんですか? 今まで切り落としていたんですけど。

内田 切り落とさないであげて~! 栄養詰まっているからね。オクラは軽く湯通しをして、大きいものは4分の1、普通のサイズのものは2分の1にタテ切りにします。

hitomi オクラって下処理に手間がかかるイメージがあるから、ちょっと敬遠してましたけど、意外と簡単ですね。

内田 覚えてしまえば簡単でしょう? タテ切りにしたら、小麦粉が7、片栗粉が3の割合で混ぜた粉にカレー粉を加えて、オクラにまぶします。粉は叩きながらまぶしてね。

hitomi カレー風味、子どもが喜びそうですね! 先生、そういえば、うちの息子の離乳食が始まったんですが、夏野菜だとどんなものがいいでしょうか?

内田 今だとナスとトウモロコシを炒めて、ピューレにしてあげると食べてくれますよ。ナスとトウモロコシって相性いいからね。ぜひ作ってあげて

 ありゃっ、ごめんなさい! 慌てて粉をこぼして、台拭きで手を拭いちゃったよ(そしてアシスタントさんに注意される内田さん)。僕ね、いろんな料理の撮影をしてるんだけど、いつもアシスタントに怒られちゃうんですよ。怒られない日はないと言ってもいい……(苦笑)。

hitomi 気づいてくださる方が周りにいるっていうのは幸せなことですよ!

内田 そうだよね。還暦を迎えた僕にも、周りにたくさんのボランティアスタッフがいてくれて、本当に良くしてくれる。料理はみんなで楽しくが一番だよね!

hitomi ホントそうです。ウチでも最近、娘にお手伝いをお願いしてるんです。一緒に料理をすると楽しいですよね。

内田 親が料理をしてる姿を見ている子どもは、大きくなったら自分で作るようになりますよ。よし、フリットがカラッと揚がりました。ここに塩をパラパラとかけて、はい、出来立てをどうぞ召し上がれ!

hitomi すごいサクサクでおいしいです!! これは大人のお酒のおつまみにもなりそう。

●オクラのフリット

材料(約4人分)
オクラ 2パック(20本)
塩(下処理用) 適量
※下地の粉
 小麦粉、片栗粉 適量(小麦粉7:片栗粉3の割合で混ぜる)
 カレー粉 小さじ1/2
※衣(普通の天ぷら粉よりやや薄めの溶き粉)
 小麦粉 適量
 冷水 適量
揚げ油 適量(少なめでいい。フライパンに2cmくらいの量)

作り方
1. オクラはヘタの周りをむいて、塩をまぶして手でこすりうぶ毛を取る。爪楊枝などで穴を数カ所あけて熱湯でサッと茹で、ザルに広げて冷ましてタテに1/2に切る。
2. 小麦粉、片栗粉を混ぜたものをまぶしてはたき、カレー粉をまぶす。
3. 衣をつけて中温でからりと揚げ、塩を振っていただく。