旬の野菜とそうでない野菜は味も栄養価もまったく違う!
hitomiさん(以下、敬称略) ナスにピーマン、ズッキーニにオクラが目の前に並んでいますが、こちらは夏野菜ですよね? とっても彩り豊かですね!
内田悟さん(以下、敬称略) そう、これらは夏野菜です。今が旬だから、生き生きしているでしょ? ピーマン一つとっても、夏のピーマンと冬のピーマンとでは全然違いますからね。
hitomi 味が違うんですか?
内田 まず、味が間違いなく違う。旬のピーマンは特に凝ったことをせずにヘタごとフライパンに焼き付け塩でいただくだけで、ふっくらとした甘みが感じられて本当においしいですよ。それから栄養価も姿形も全然違う。あなたもキレイだけど、旬の野菜は姿形に均整が取れていて美しいんだね。
実はうちの妻もね、「ひとみ」って言うんですよ。今はもう亡くなってしまったんだけど。だからか、今日はなんだか照れちゃって。口下手な八百屋のオヤジだけど、よろしくね!
hitomi 私も何だかうれしいです(笑)。野菜のこと、色々お勉強させてください!
内田 hitomiさん、日本にもともとある野菜ってどのくらいあるか分かりますか? せり、みつば、みょうが、自然薯、古代レンコン……など、わずか8品目くらいなんですよ。それ以外はすべて海外から渡って来た野菜を日本で育てるようになったんですね。寒冷地から来た野菜もあれば、亜熱帯から来たものもある。雨量の多い場所から来たものもあれば、乾燥地から来たものもある。
例えば、トマトはアンデスの山岳地帯の生まれで、乾燥に強く、高温多湿が苦手なんですね。だから、雨が多くてムシムシする日本の梅雨や夏は大の苦手なんです。
hitomi え? となると、トマトは夏が旬ではない? 私、夏になるとトマトが食べたくなるので、ずっと夏が旬だと思ってました!